comicアンスリウム Vol.147 2025年7月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
503ページの濃厚エロス、夏のアンソロジーは豪華すぎる
「comicアンスリウム」の表紙を開くたびに思う。これはもう、エロ漫画界のオールスター戦だ。今号もそうだ。ろうか先生の描くドスケベ美女たちが目を引く。ゲーマーセフレ、ドM彼女、クール年下女子…。あらすじを読むだけで、期待がふくらむ。503ページというボリュームは、単行本一冊分を軽く超える。正直、このページ数でこの価格はコスパが良い。夏の夜長に、じっくりと没入できる一冊が届いた。
豪華作家陣が織りなす、笑いとエロのハイブリッド
最初は「ただのアンソロジー」と思った。しかし読み進めるほどに、その奥行きが見えてくる。各作家が持ち味を遺憾なく発揮している。ラブコメと恋愛のタグが示す通り、単なる抜き漫画ではない。キャラ同士の関係性や、ちょっとした掛け合いが随所に散りばめられている。
「ラブコメ」の温かみと「羞恥・辱め」の熱量
タグに「ラブコメ」「恋愛」とある。これは重要なポイントだ。例えば、ぷらむ先生の「感情だだ漏れな柔肌後輩女子」や、幸せな朝食。先生の「お家プールデート」といった作品は、甘くほろ苦い関係性の機微を描いていると思われる。一方で「拘束」「辱め」「羞恥」といった強めのタグも並ぶ。町田ぽよ先生の「ストーカー後輩に拘束」や、宮社惣恭先生の「メスガキ配信者をわからせえっち」などは、よりドラマチックで刺激的な展開が期待できる。このバラエティの広さが、本誌の真骨頂だ。
「ネコミミ・獣系」と「お嬢様・令嬢」のコントラスト
ファンタジー要素を感じさせる「ネコミミ・獣系」と、現実的な階級を思わせる「お嬢様・令嬢」が同居する。かいづか先生の「発情ウサギ娘」やシロパカ先生の「猫耳美少女」は、非日常的な萌えを追求している。対して、支離めっこ先生の「無知ムチお嬢様」や、板場広し先生の「巨乳美人母娘」は、現実の延長線上にある背徳感や憧憬をくすぐる。この対照的な魅力を一冊で味わえるのは、アンソロジーならではの贅沢だ。自分は特に、非日常と日常が交錯するシチュエーションに弱い。
巨匠から新人まで、画力の饗宴
作家陣の層の厚さが半端ない。餅田こゆび、板場広し、宮社惣恭といった確固たる地位を築いた巨匠から、みなとく先生のような「超大型新人」までが勢揃いしている。画風も、けーしむ先生の「恵体」、幸せな朝食。先生の「極上ふわふわおっぱい」、江鳥先生の「エロカワ美少女」と多岐にわたる。一つの性癖に縛られず、様々な「肉」の描き方を楽しめる。この画力のカオス感が、ページをめくる手を加速させる。
アンソロジー故の「当たり外れ」はあるか
正直なところ、全18作品(あらすじからカウント)全てが自分の好みにハマるとは限らない。これだけ多様な作家とシチュエーションが詰まっていれば、当然だ。例えば「辱め」や「拘束」を苦手とする読者にとっては、該当する作品はスキップ対象になるかもしれない。逆に、それらの要素を求めて購入する読者にとっては、見所が明確で良い。また、恋愛やラブコメ要素を強く求める人には、一部の過激な作品はギャップを感じさせる可能性がある。しかし、それがアンソロジーの面白さでもある。自分の未知の性癖と出会う、きっかけになる一冊だ。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本誌は503ページのアンソロジーです。掲載作家の単行本を数冊買うよりも、はるかに低コストで多様な作品に触れられます。気になる作家を見つける「お試し」としても、コスパは極めて高いと言えます。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
各作品は基本的に完結した短編です。板場広し先生の「夢シチュシリーズ第3弾」など、シリーズ物も含まれますが、単体でも十分楽しめるように描かれていると思われます。安心して飛び込めます。
多様性こそが最大の武器、夏のエロ漫画博覧会
結論から言おう。特定の一つの性癖にどっぷり浸かりたい人には、専門の単行本を薦める。しかし、「今日は何を読もうか」と迷う人、あるいは自分の好みの幅を広げてみたい冒険心のある人に、この7月号は強くおすすめできる。503ページという物理的な厚さが、その選択肢の多さを象徴している。甘いラブコメからドギツい辱めまで、感情の振幅を大きく楽しめる。外部評価(FANZA)では4.00点(1件)と高評価だが、これは多様性を評価した読者の声と捉えられる。読み終わって、しばらく放心した。一冊でここまで旅できる漫画誌は、そうない。





