comicアンスリウム Vol.97 2021年5月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
| 作品名 | comicアンスリウム Vol.97 2021年5月号 |
|---|---|
| 形式 | マンガ誌(アンソロジー) |
| ページ数 | 503P |
| 発売日 | 2021年4月 |
| 主な収録作家 | みちきんぐ、やっそん義之、だにまる、消火器、板場広し、宮野金太郎、さいかわゆさ 他多数 |
本レビュー評価
作画: ★★★★★ / エロさ: ★★★★☆ / ストーリー: ★★★☆☆
8周年記念号が放つ、豪華作家陣のエロス花吹雪
『comicアンスリウム』が8周年を迎えた2021年5月号。これは単なる定期刊行物ではなく、情熱と煩悩が詰め込まれた、ある種の祭典だ。表紙を飾るのは、みちきんぐ先生による大人気連載『姉体験女学寮』の真昼ちゃん。その極上美乳が、今号の濃密なエロスの幕開けを告げている。503ページという膨大なボリュームは、まさに「桜の季節に贈る、濃密エロスの艶やか花吹雪」というキャッチコピーに偽りなしの読み応えを約束する。連載作品の最終回前編や新シリーズの始動など、節目の号らしい盛りだくさんの内容が特徴だ。正直、この厚さを見た瞬間、「読み終わるまでに何日かかるんだ」と少し気後れしてしまったが、それは期待の裏返しでもある。
多彩な性癖を彩る、珠玉の短編集
アンソロジー誌の真骨頂は、一冊で多様な作家の世界観と画風を味わえる点にある。今号はその魅力が存分に発揮された、バラエティに富んだ一冊だ。
王道から変態まで、シチュエーションの饗宴
収録作品のラインナップを見るだけで、その幅広さが伝わってくる。やっそん義之先生の「恋する甘々乙女」のような純愛ものから、かわせみまきこ先生の「美人優等生の本性は筋金入りのド変態」という強烈なキャラクターものまで、好みのシチュエーションが必ず見つかる構成だ。特に印象的だったのは、だにまる先生の「ショート巨乳な後輩女子」と、消火器先生の「ずっと好きだった先輩と相思相愛」という、対照的な“後輩”と“先輩”ものが並ぶ配置。編集部の遊び心を感じ、ページをめくる楽しみが増した。
美麗カラーと豪華付録で目も楽しむ
周年号ということで、通常以上のビジュアル面でのサービスも見逃せない。美麗カラーコミックに加え、おかゆさん先生によるフルカラーART BOOKが特別付録として付いている。誌面の随所に散りばめられたカラーイラストは、作家陣の技術を存分に堪能できるポイントだ。みちきんぐ先生の柔らかくも張りのある肌の質感、やっそん義之先生の愛らしい表情描写など、各作家の「肉感」へのこだわりがカラーだからこそ際立つ。画力だけで言えば、この一冊で十分元が取れると思った。
連載の佳境と新風が交差するバランス
今号は節目の号らしく、連載作品の重要な転換点が目白押しだ。みちきんぐ先生の『姉体験女学寮』が最終回前編を迎え、かいづか先生やチバトシロウ先生のシリーズも最終回を飾っている。一方で、研そうげん先生による「エロすぎセクサロイド」や宮野金太郎先生の「即マッチ即ファック」新シリーズなど、新たな風が吹き込む瞬間にも立ち会える。この「終わり」と「始まり」が共存するエネルギーが、503ページという大ボリュームを最後まで飽きさせない原動力になっている。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話)です。特定の作家の連載を追うなら雑誌購入が早いですが、気に入った作品だけを厳選したいなら、後に発売される単行本を待つのも手です。ただし、付録のART BOOKは雑誌限定なので、そちらを重視するなら今号がおすすめ。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
ほとんどの作品は短編完結型なので、単体で十分楽しめます。ただし、みちきんぐ先生やかいづか先生などの連載ものは「最終回前編」「衝撃の最終話」とあるため、物語のクライマックスを迎えています。より深く楽しむにはバックナンバーがあると良いでしょう。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじから判断する限り、過度な地雷要素と思われる描写は明記されていません。収録作家の傾向からも、純愛、甘々、相思相愛といった要素が多く、全体的に明るく楽しい作風が主流と思われます。ただし、個人の感覚は異なるため、気になる作家がいる場合は事前に傾向を調べることをお勧めします。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
短編が多いため、緻密なストーリー展開よりは、シチュエーションの面白さと圧倒的な画力・エロ描写が主眼です。相思相愛の甘いものから、少し変わった設定のものまで、実用性を担保しつつも、それぞれの「エロいシチュ」をどう描き切るかに作家の力量が光る、実用性と作画の両方を楽しめる誌面構成です。
この雑誌を手に取るべき人は?判断基準を明確に
☑ YES!買い
- みちきんぐ、やっそん義之など、表記されている作家のファンである。
- 一冊で多様な画風とシチュエーションを楽しみたい、アンソロジー誌好き。
- 503ページというボリュームと、付録のフルカラーART BOOKに価値を見出す。
- 特定の作家に絞らず、様々な「エロさ」の表現を発見したい好奇心旺盛な読者。
☐ NO。様子見
- すでに好きな作家の単行本を所有しており、雑誌での収録には興味がない。
- 一つの長いストーリーに没頭したいので、短編集は物足りないと感じる。
- 極端にニッチな性癖(重度NTR、グロ等)を求めている。本号は比較的オーソドックスなラインアップ。
8周年の集大成、多様性こそが最大の魅力
『comicアンスリウム Vol.97』は、8周年という節目にふさわしい、豪華で充実した一冊だ。その評価は、外部評価(FANZA)でも5.00点(1件)と高く、実際に手に取った読者の満足度の高さが窺える。特定の一作品ではなく、様々な作家の「今」が詰まったアンソロジー誌ならではの価値がここにある。一つの性癖に深く沈潜するというよりは、エロ漫画の「楽しさ」の広がりを存分に体感できる。深夜に読み始めて、気づいたら収録作家の新たなファンになっていた、そんな発見に満ちた雑誌だ。





