comicアンスリウム Vol.67 2018年11月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
500ページ超えのアンソロジーは、エロスの大収穫祭だ
雨の夜、憧れの上司に公園に連れ出される。休憩したいとお願いしてきたギャルにラブホへ誘われる。可憐な同級生の「オモチャ」になる。あらすじだけを追うと、これらは別々の作品の話だ。しかし、これら全てが一冊に収まっている。それが『comicアンスリウム』という雑誌の力である。表紙を飾る平つくね先生の熱狂的な球場描写から、各作家が紡ぐ濃厚なプレイまで。この号は、多様なシチュエーションを求める読者にとって、まさに「大収穫祭」と呼ぶにふさわしい一冊だ。正直、このボリュームで何が入っているのか、最初は圧倒された。
「情熱と煩悩」が生み出す、多彩なヒロインたち
この作品の空気感は、雑誌のキャッチコピー「情熱と煩悩」に集約されている。一冊の中に、清楚なJKからワガママな姉、美しい女騎士から褐色のチアガールまで、実に様々なヒロインが登場する。タグから推測されるように、「姉・妹」や「人妻・主婦」といった関係性も作品の彩りを添える。しかし、単なる属性の羅列ではない。それぞれの話が、ほろ酔いの初Hから運命に抗えない陵辱まで、幅広い感情の振幅を描き出す。一話完結の形式だからこそ、読者は次々と変わる舞台とヒロインに没頭できる。処女喪失や初体験をテーマにした作品も複数含まれており、純粋な「はじめて」のドキドキ感から、より濃厚で背徳的な関係性まで、エロスのグラデーションを存分に味わえる構成だ。
丸ごと一冊、見どころ満載のラインナップ
539ページという膨大なボリュームは、言い換えれば「見どころの宝庫」である。特に印象に残ったシチュエーションをいくつかピックアップしてみよう。
誉先生の美麗カラーで描かれる、女騎士の堕落
冒頭を飾るのは、誉先生によるカラーコミックだ。敵地に向かった気高き女騎士が、卑劣なインキュバスに囚われて淫らな贄となる。フルカラーならではの美麗な絵柄が、清廉な騎士の堕落する過程を官能的に彩る。非現実的なファンタジー設定でありながら、そこに描かれる屈服と快楽の表情は非常に現実的だ。カラー作品が雑誌の扉を開けることで、読者は一気に非日常の世界へと引き込まれる。これは、覚悟して読んでほしい。
丸居まる先生の「受精学旅行」は濃厚の極み
「発育バッチリのむっちりJK達が思い出作りに子作りシまくる」というあらすじが全てを物語っている。丸居まる先生らしい、肉感と体液を強調した濃厚な作画が炸裂するシチュエーションだ。学旅行という非日常空間での、奔放で貪欲なプレイは、ある種の解放感を感じさせる。JKものの王道とも言えるテーマを、圧倒的な画力で昇華した一編だ。思わず「この肉感、どうやって描いてるんだ」と唸ってしまった。
板場広し先生の清楚JKが魅せる「オモチャ」願望
「可憐な同級生の『オモチャ』になる事に…」という設定は、純愛と隷属の境界を曖昧にする。欲求不満な黒髪清楚JKが、自らの望みで感じまくる絶倫FUCKへと身を委ねる。一方的な陵辱ではなく、ヒロイン自身の内面から湧き上がる欲望が原動力となっている点が特徴的だ。清楚な外見と内面の淫乱さのギャップが、作品に深みと興奮を加えている。
豪華作家陣が競演する、作画の饗宴
アンソロジー雑誌の最大の魅力は、やはり豪華作家陣の競演にある。この号では、丸居まる先生やおかゆさん先生をはじめ、多くの人気作家が作品を寄せている。画風は作家によって実に多様だ。丸居まる先生のむちっとした柔らかな肉感、印度カリー先生のドキドキするような野外交尾の臨場感、野際かえで先生の描く「ワガママ姉」のツンとした表情の変化。一冊の中でこれだけの画風の違いを楽しめるのは、雑誌ならではの特権である。コマ割りや演出も作家の個性が光り、読み応えがある。特にカラーグラビアやカラーコミックが挟まれることで、ページをめくるリズムに緩急が生まれ、飽きさせない工夫が感じられる。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
特定の作家が好きなら単行本、多様な作家の作品を一度に楽しみたいなら雑誌がお得です。今号は539Pと単行本数冊分のボリュームがあり、コスパは極めて高いと言えます。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
ほぼ全ての漫画が一話完結なので問題ありません。連載シリーズの第2話や最終話も含まれますが、その話単体で十分に楽しめるように描かれています。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじから判断するに、陵辱要素を含む作品が数編あります(例:インキュバスに囚われる、巫女が犯される等)。一方で純愛やイチャラブ系の作品も豊富なので、好みの話を選んで読むことが可能です。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
短編なのでストーリーよりはシチュエーションと実用性が主軸です。しかし、各作家が限られたページ数でキャラクターの魅力や関係性を描き切っており、没入感は高いです。
多様性こそが最大の武器である
本レビュー評価はAランクとする。その理由は、一冊でこれだけ多様なエロスを体験できる稀有なボリュームと構成にある。全ての話が好みとは限らない。しかし、その中に必ずや「刺さる」一本が見つかるはずだ。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と、限定的ではあるが高評価を得ている。539ページという物理的な厚さが、その内容の濃密さを保証している。エロ漫画雑誌の醍醐味である「発見」と「没入」を、存分に味わえる一冊である。





