comicアンスリウム Vol.58 2018年02月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
| 作品名 | comicアンスリウム Vol.58 2018年02月号 |
|---|---|
| 形式 | マンガ誌(複数作家によるアンソロジー) |
| 主なタグ | 処女、童貞 |
| ページ数 | 569P |
| 発売日 | 2018年1月 |
本レビュー評価(5段階)
- 作画: ★★★★☆
- エロさ: ★★★★☆
- ストーリー: ★★★☆☆
569ページに詰め込まれた、2018年の欲望の断面図
言いたいことは山ほどある。だが、まずは落ち着いて聞いてくれ。これは単なる一冊の雑誌ではない。2018年当時のエロ漫画界が、何を求め、何を描いていたのかを凝縮したタイムカプセルだ。表紙を開けば、そこには純情処女からエロ過ぎるお姉さんまで、ありとあらゆる美少女が待ち構えている。あらすじが示す通り、ラブったり、凌●されたり、様々なシチュエーションで濃密なエロスが展開される。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と、限られた評価ではあるが満点の数字がついている。これは、このボリュームを前にした読者の圧倒的な満足感の表れかもしれない。550ページを超えるという異常な厚さ。正直、これを一気に読み通すのは体力がいる。しかし、その分だけ多様な作家の筆致、多様な性癖が詰まっている。一冊で数十本の単行本を味わうような、ある種の祭典のような一冊なのだ。
アンソロジー誌の真骨頂、多様性と発見の宝庫
この号の最大の魅力は、その圧倒的な「多様性」にある。老舗作家から新鋭まで、総勢20組以上の作家陣が一堂に会する。それぞれが持ち味を遺憾なく発揮し、読者の欲望のアンテナをくすぐりまくる。ここでは、その中から特に印象的な3つのポイントに光を当ててみよう。
新旧作家の共演が生む化学反応
まず注目すべきは作家層の厚さだ。誉、丸居まる、宮野金太郎といった実力派・人気作家の名前が並ぶ。彼らの作品は、安定した画力と確立されたエロスの型で読者を安心して楽しませてくれる。一方で、鳥喰ささみ、腐蝕、あんこまんといった「初登場」の作家も多数掲載されている。これは大きな意味を持つ。雑誌という媒体だからこそ可能な、新たな才能の発掘の場なのだ。読者は、次代を担うかもしれない作家の「最初の一歩」を、この569ページの中で目撃することができる。自分好みの新鋭作家を見つけた時の喜びは、アンソロジー誌ならではの特権だ。
「処女」「童貞」を軸に広がる性の風景
タグに「処女」「童貞」とある通り、この号では「初めて」をテーマにした作品が数多く収録されていると思われる。あらすじからも、「健気で愛らしいおさななじみとの甘酸っぱい初体験」や「可愛くて素直な年上彼女との萌えキュンH」といった純愛系から、「無垢な褐色少女が複数のチ○ポに乱される」といったハードなものまで、幅広い解釈がなされている。このテーマの広がりこそが、この雑誌の懐の深さを物語る。清純な初体験を求める読者も、初めての対象が複数であったり、強制的なものであったりするシチュエーションを好む読者も、それぞれに刺さる作品が用意されている。一本の軸から多様な枝が分かれるように、「初めて」という概念が様々に描き分けられている点は見事だ。
画風の万華鏡、目で楽しむ飽きのなさ
569ページもあれば、当然画風も千差万別だ。ミサキカホ。先生の「むちふわ美少女」、あしもと☆よいか先生の「美少女ハードプレイ」、あんこまん先生の「肉乳界のホープ」と呼ばれる描写など、作家ごとに全く異なる肉感やラインが楽しめる。一つの作風に飽きてきた頃に、次の作家の全く違う世界観がページをめくれば待っている。この「飽きさせない」リズムは、単一作家の単行本では得難い体験だ。特に、カラーコミックや美彩カラーでの作品も含まれている点は、視覚的にもメリハリがあり良い。正直、画力の落差を楽しむつもりで読み始めたが、どの作家も一定水準以上のクオリティを保っており、むしろその多様性に感心してしまった。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
この569ページというボリュームは、単行本数冊分に相当します。特定の作家に絞りたいなら単行本ですが、多種多様な作品を一度に楽しみ、新たな作家を発掘したいなら、この雑誌は非常にコストパフォーマンスが高い選択肢です。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
ほとんどの作品は単発読み切りなので問題ありません。シリーズ物(宮野金太郎先生やチバトシロウ先生など)も、各話完結型か、前回のあらすじが簡潔に説明されていることが多いため、気軽に楽しめます。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじから推測するに、「凌●」や「乱される」「堕ちる」といったハードな描写を含む作品は数編含まれていると思われます。ただし、アンソロジー誌なので苦手な作品は飛ばして読めるのが強みです。極端なスカトロ描写は見当たりません。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作品によって大きく異なります。甘酸っぱい恋愛描写から即物的なプレイまで、両方の要素が混在しています。全体的には、短いページ数で効率的にエロスに持っていく「実用性」に重きを置いた作品が多い印象です。
この雑誌を手に取るべきはこんな人
☑ YES!買い
- とにかくボリュームとコスパを求める人。569ページは圧倒的な読み応え。
- 自分の好みの作家を増やしたい、新鋭作家の発掘が好きな人。
- 「処女」「童貞」シチュを中心に、純愛からハードまで幅広く楽しみたい人。
- 一つの作風に飽きやすいので、様々な画風を楽しみたい人。
☐ NO。様子見
- 特定の作家やシリーズだけを追いかけたい人。単行本を待った方が良い。
- 極端にハードな描写(陵辱など)が一切苦手で、避けて通りたい人。
- 長編でじっくりと物語とキャラクターに入り込みたい人。
多様性こそが最大の武器、エロ漫画の博覧会
総合してAランクと評価する。その理由は明確だ。一冊でこれだけ多様なエロスを体験できる媒体は他にない。個々の作品の完成度は作家により揺らぎがあるが、それはアンソロジー誌の宿命だ。むしろ、その中から自分のツボを直撃する作品や、新たな好きな作家を見つける「発掘の楽しみ」がこの雑誌の真価である。569ページという物理的な厚さは、その可能性の広さを象徴している。読了後、「この作家の単行本を買おう」という新たな購買意欲が湧いてくる。エロ漫画愛好家として、そうした循環を生み出す雑誌の存在意義は大きい。買ってよかった、と思わせてくれる一冊だ。





