初めてのピュッのレビュー・感想・徹底解説

レビュー・徹底解説

👤誰向け?成島ゴドーの原点を知りたいファン
⚠️注意点初期作ゆえの作風変化あり
おすすめBランク

成島ゴドー、その原点に迫る初期作品集

「凌●ものやMILF系で活躍中の成島ゴドー」という紹介文が全てを物語っている。今や独自のジャンルを確立した作家の、黎明期の作品を収録した単行本だ。発売は2013年と、既に10年以上前の作品となる。当時は「今は無き司書房」から刊行された、まさにレアな一冊。全168ページというボリュームは、初期の短編をまとめるには十分な厚みだ。外部評価(FANZA)では2.67点(3件)と、評価は限定的。しかし、作家の成長過程を辿る貴重な資料として、また、後の作風の萌芽を探る楽しみがある。読み終わって、しばらく放心した。今とは違う、どこか荒削りな熱量がそこにはあった。

くノ一の秘密任務と、危険な情事

収録作の一つ『彼女のひみつ』は、「アクション冴え渡るくノ一もの」と紹介されている。忍者やくノ一を題材にした作品は、緊張感と背徳感が同居する独特の魅力を持つ。任務を帯びた女忍者が、敵陣に潜入する。あるいは身分を隠して日常生活を送る中で、秘密が露呈する危機に瀕する。あらすじからは具体的なシナリオは不明だが、「彼女のひみつ」というタイトルが示す通り、隠された正体や使命が物語の核にあると思われる。その秘密が、性的な緊張感や、場合によっては脅迫めいたシチュエーションへと発展する可能性は高い。アクション描写とエロスがどう融合するのか、作家の初期の挑戦が見どころだ。

闇に蠢く、ダークファンタジーの宴

もう一つの注目作が『闇夜の晩餐』。これは「ダークファンタジーエロス」と分類されている。ファンタジー世界観、おそらくは魔族や吸血鬼、闇の眷属たちが跋扈する世界が舞台だろう。そこで行われる「晩餐」とは、文字通りの食事なのか、それとも比喩的な、官能の饗宴なのか。ダークな雰囲気は、非日常的な興奮と、どこか不気味な美しさを同時に演出する。普通の人間が闇の世界に引きずり込まれる恐怖と快楽。あるいは、闇の住人同士の妖しい交わり。この作品からは、後の成島ゴドー作品に通じる、ある種の「狂気」や「背徳」の片鱗を感じずにはいられない。

多様な短編が織りなす、作家の原石

単行本である以上、これら二作以外にも複数の短編が収録されているはずだ。初期作品集という性格上、作家が様々なジャンルや画風、シチュエーションを試行錯誤した痕跡が、ページの端々に散りばめられている。一本調子ではなく、読むほどに「あ、このテイストもやってたんだ」という発見がある。画風の変遷も興味深い。現在の確立されたタッチとは異なる、線の太さやコマ割り、表情の描き方にあるかもしれない。168ページというページ数は、この「作家の原石」を存分に観察するのに十分な広がりを提供してくれる。正直、今の作風しか知らないファンほど、この違いに驚くだろう。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

本作は単行本のみのリリースです。初期の雑誌掲載短編をまとめた作品集であり、単話で購入する選択肢はありません。168ページというボリュームは、単行本としてのコスパは十分と言えるでしょう。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

各話完結の短編集ですので、他の作品の知識は一切不要です。ただし、「成島ゴドーという作家の変遷」という視点で読むと、より深い楽しみ方ができるかもしれません。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

あらすじやタグからは特定できません。しかし、「ダークファンタジー」や「くノ一もの」というジャンルから、戦闘描写や非情なシチュエーションに伴うある種の暴力表現は含まれる可能性があります。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

短編ながらも「くノ一もの」「ダークファンタジー」と世界観を構築している点はストーリー性を感じさせます。しかし、あくまでエロ漫画の範疇。実用性と短編ならではのシチュエーション凝縮のバランスが取れていると思われます。

ファンなら一度は目を通すべき、成長の記録

本作を「完成された傑作」として推薦することは難しい。外部評価が低いことも頷ける。しかし、現在の活躍を知る者にとって、これは極めて興味深い「考古学的資料」だ。作家がどのようにして現在のスタイルに至ったのか、その過程の一片を窺い知ることができる。画力の変遷、好んで描くシチュエーションの原型、全てがここにある。Bランクとしたのは、一般的なエロ漫画単行本としての完成度よりも、作家論的・資料的価値に重きを置いた評価だ。熱量はあるが荒削り、尖っているが未整理。そんな「原石」の輝きを感じたいなら、手に取る価値は大いにある。

📊 総合評価
Bランク
エロさ★★★☆☆
画力★★★☆☆
ストーリー★★★☆☆
This Series
初めてのピュッ1