レビュー・徹底解説

👤誰向け?多様な恋愛模様を楽しみたい人
⚠️注意点特になし
おすすめAランク

正直に言うと、アンソロジーは「当たり外れ」だと思っていた

アンソロジー雑誌と聞くと、どうしても「玉石混交」という印象が先に立つ。複数作家の作品が集まる分、好みの作品に出会える可能性はある。しかし一方で、自分と合わない作風も混じっているかもしれない。特に「ピュアラブからワンナイトラブまで」と幅広い恋愛模様を謳う本作。その言葉通り、タグには「カップル」もあれば「ハーレム」もある。果たして一本筋の通った「感情曲線」を描けるのか。そんな一抹の不安を抱えながらページを開いた。

読み進める中で、雑誌の「編集力」に気づかされる

最初に目に飛び込んでくるのは、さいもん先生による表紙の赤面ポニテ美少女だ。あらすじにある「淡い恋物語シリーズ」の幕開けを予感させる。ここだけの話、この表紙の少女の表情が、妙に気になった。恥じらいの中に、どこか覚悟のような強さを感じたからだ。そしてページをめくると、メツブシ先生の『ワンショットアンダーパピー』から始まる。ギャル、女子校生、お姉さん…。タグから推測される多様なヒロインたちが、それぞれのシチュエーションで主役を務める。717ページという膨大なボリュームは、単なる作品の寄せ集めではない。編集によって、様々な「恋愛の始まり」が一冊に編まれている。初恋の再会もあれば、逆ナンによる出会いもある。この雑誌は、恋愛の多様な入口を提示しているのだ。

「COMiC NOiPA」の存在が、作品の幅を広げる

さらに、レーベル内レーベルとも言える「COMiC NOiPA」の存在が大きい。かむC先生による「爆乳バニーおばさん」のピンナップや、謎のミステリアスバニーの登場は、メインストリームとはまた違うフェティシズムの世界を覗かせてくれる。「まだ見ぬ性癖開拓」という謳い文句は、ある種の挑戦状だ。自分はここで、少しだけ背徳的な興奮を覚えてしまった。多様性は、単にヒロインの属性だけではない。描かれる「欲望」の形そのものにも及んでいる。これがアンソロジー雑誌の真骨頂かもしれない。

そして、淡い恋物語の「継続性」に期待が膨らむ

本作で最も感情を動かされたのは、さいもん先生による表紙ヒロインとの「淡い恋物語シリーズ」の開幕だ。学生時代の初恋相手との再会という、胸キュンな設定。これはまさに、関係性の機微を丁寧に紡いでいく物語だろう。一話で完結する短編も良い。しかし、シリーズとして続いていく可能性を感じさせる作品があると、読者としての没入感は段違いだ。次の号が待ち遠しくなる。この「続きが読みたい」という気持ちこそが、雑誌という媒体の最大の魅力の一つだ。他の作品群が様々な恋の形を提示する中、このシリーズは純愛という王道を、じっくりと深掘りしていく。両極端な楽しみ方が一冊に同居している構成に、思わず唸った。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

本作は雑誌(単話)です。717ページという大容量に対して、単行本1冊分の価格帯であることが多い。多数の作家の作品を一度に楽しめるコスパは非常に高い。特定の作家の単行本を追うよりも、まずは雑誌で好みの作家を見つける入り口として最適です。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほぼ問題ありません。各作品は基本的に短編で完結しており、今号から読み始めても十分に楽しめます。さいもん先生の連載シリーズも「開幕」なので、ここからがスタートです。ただし、メツブシ先生の『ワンショットアンダーパピー』などは既存シリーズの可能性もあり、その場合はより深く楽しめるでしょう。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

付与されたタグから判断する限り、過度な地雷要素はなさそうです。タグに「NTR」や「残酷な描写」を示すものはなく、「カップル」「ハーレム」「逆ナン」など、あくまで関係性構築を主軸にした作品が中心と思われます。ただし、複数作家のアンソロジーであるため、一部の作品でやや強めのプレイが含まれる可能性はゼロではありません。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

両方のバランスが取れています。さいもん先生の連載のような「淡い恋物語」はストーリー性が強く、感情移入型です。一方で、ギャルや逆ナンといったシチュエーションを前面に押し出した作品は、実用性も十分。一冊の中で、じっくり読みたい作品と、テンポよく楽しみたい作品を使い分けられるのが魅力です。

多様な「恋のはじまり」が詰まった宝石箱

総合的にAランクと評価する。その理由は、一冊でこれほど多様な「恋愛の入口」を体験できる雑誌はそう多くないからだ。純愛から始まるドキドキも、能動的な出会いから生まれる熱も、どちらも等しく「幸福なエロ」へのプロセスとして描かれている。外部評価(FANZA)では4.00点(1件)と高評価だが、レビュー件数が少ないため、本レビュー評価は独自の観点から判断した。717ページというボリュームは確かに圧倒的で、全てを消化するには時間がかかる。しかし、その中から自分好みの「推し」作品や作家を見つけ出す探検の楽しみがある。FANZA限定特典の「うこ先生描き下ろしイラスト」も、コレクター心をくすぐるポイントだ。恋愛模様の多様性を求める読者に、強く手に取ってほしい一冊である。

📊 総合評価
Aランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆
This Series
COMIC E×E 011
COMIC E×E 022
COMIC E×E 033
COMIC E×E 044
COMIC E×E 055