もう一度、してみたい。のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
喧嘩の後のラブホテル、記憶はなくても快感は覚えている
居酒屋で言い争った同僚と、気づけばラブホテルのベッドの上。どうやってここに来たのか、記憶は曖昧だ。しかし、あの気持ちよさだけは鮮明に覚えている。これは、だにまる先生が描く「もう一度、してみたい。」の幕開けだ。喧嘩ばかりの犬猿の仲が、一夜の関係をきっかけに変わる。その過程にこそ、この作品の真骨頂がある。単なる同僚ものではない、ある種の必然性が生む熱量を感じ取ってほしい。
「レジェンドオブ積極女子」が紡ぐ、甘くて熱い一夜の和解劇
この作品の空気感は、一言で言えば「甘々エッチ」だろう。あらすじにもあるこの言葉が全てを物語る。敵対関係から始まるため、最初は張り詰めた緊張感がある。しかし、一度肉体関係を持ってしまった二人の間には、どこかぎこちない親密さが生まれる。普段は勝気なヒロイン・結奈が、SEXでは「気持ちよすぎて動けない」とゆっくり焦らす。そんな彼女の姿に、男性側の猿島は逆に火がつく。敵対と親密、焦らしと激しさ。相反する要素が混ざり合い、濃厚な一夜が描かれる。和解を目的としたセックスという、ある種の純愛すら感じさせるシチュエーションが、エロスに深みを加えている。
忘れられない快感が生む、濃密な32ページ
32ページという限られた紙幅の中で、だにまる先生は二人の関係性の変化を巧みに描き出す。見どころは主に三つある。それぞれが作品の魅力を支える柱だ。
記憶を失ったままの、二度目のセックス
あらすじにある通り、最初のSEXの詳細な経緯は二人にもわからない。しかし、その快感だけが強烈な記憶として残っている。だからこそ、二度目はある種の実験になる。果たしてあの気持ちよさは再現できるのか。お互いを確かめ合うような、緊張感と期待が入り混じった雰囲気がたまらない。自分はこの「記憶なき再現」という設定に、妙なリアリティを感じてしまった。酔った勢いの一発目よりも、覚醒した状態での二発目にこそ、本音が出るというものだ。
「動けない」結奈の、ゆっくり焦らす騎乗位
普段は仕事で猿島と対等に渡り合う勝気なOL・結奈。その彼女が「気持ちよすぎて動けない」と告白する。能動的でありながら受動的でもある、この矛盾した状態が最大の見せ場だ。ゆっくりと腰を振る彼女の姿は、焦らしの極致と言える。しかし、これが逆効果となる。じれったさと興奮が男性側の猿島の中で爆発し、SEXは激しさを増していく。主導権が目まぐるしく入れ替わる様は、まさに「夜の相性は最高」というあらすじの言葉を体現している。
セックスを通じた、言葉を超えた和解
この作品の根底には、「和解」というテーマが流れている。居酒屋での言い争いは、ラブホテルでの肉体の交わりへと変容する。そして、激しいSEXの後には、きっと何かが変わっている。喧嘩するためのエネルギーが、別の形で発散されたのだ。直接的な和解の言葉がなくとも、互いの体で確かめ合った事実が、二人の関係を無言のうちに修復していく。エロ漫画でありながら、人間関係の機微に触れる描写が光る。
だにまる流「積極女子」の肉体が、ページを這う
「レジェンドオブ積極女子」の異名を持つだにまる先生の画力は、やはり本作の大きな武器だ。特に注目すべきは、ヒロイン・結奈の肉体描写である。巨乳OLという設定通り、柔らかくて重量感のある胸の表現は圧倒的だ。騎乗位でゆらゆらと揺れるその姿は、まさに「肉感」という言葉がふさわしい。しかし、単にデカいだけではない。気持ちよさで体が竦む時の表情、快感に耐えきれずもだえる指先、汗と愛液で光る肌の質感。これらのディテールが積み重なり、キャラクターに命を吹き込んでいる。コマ割りも効果的で、緊迫した会話シーンと、激しく動くSEXシーンのリズムの対比が見事だった。正直、この画力だけで購入する価値は十二分にある、と唸ってしまった。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は「単話」作品です。単行本に収録される可能性はありますが、現時点ではこの32ページ版が唯一の選択肢。発売からある程度経過しているため、セールでの購入を待つという手もあります。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
完全なオリジナルストーリーです。他の作品の知識は一切不要。同僚というわかりやすい関係性から始まるため、すぐに作品世界に入り込めます。気軽に読める一本です。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじとタグから判断する限り、過度な地雷要素はなさそうです。あくまで「犬猿の仲の同僚」という一対一の関係。描写も比較的スタンダードで、純愛に近いノリすら感じます。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
喧嘩するほどに近づく、最高の一夜の記録
本作は、エロ漫画の一つの理想形を示している。キャラクターの確かな関係性の上に、熱く濃厚なエロスが乗る。32ページというコンパクトな中に、出会いからクライマックス、そして変化までが凝縮されている。外部評価(FANZA)で4.61点という高評価を得ているのも納得だ。読後には、喧嘩もまた一種のコミュニケーションなのだと思わせてくれる。そんな余韻を残す作品を、迷わずSランクと評価する。


