COMIC 高 2018年7月号(Vol.26)のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
欲望をスマートに処理するための、452ページの女子校生図鑑
「欲望を制御し適切に処理(オナニー)できるスマートな大人のための女子校生エロ漫画雑誌」。このあらすじは、本誌のスタンスを鮮烈に宣言している。2018年5月に発売されたCOMIC 高 2018年7月号は、総ページ数452Pという圧倒的なボリュームを誇る。加茂を表紙に、伊月クロ、おろねこ、本田おぽん、皐月芋網など、錚々たる作家陣が一堂に会したアンソロジーだ。外部評価(FANZA)では4.00点(3件)と、限られた評価数ながら高い評価を得ている。これは単なる雑誌ではなく、女子校生というジャンルに特化した、ある種の「図鑑」と呼べる一冊である。
幼なじみとの距離がゼロになる瞬間
本田おぽん『幼馴染は今日まで』。このタイトルからは、長年続いた関係性に変化が訪れる予感が漂う。タグにある「巨乳」「美少女」「女子校生」が、この幼なじみヒロインにどのように投影されるのか。おそらく、それまで当たり前だった日常のスキンシップが、ある日を境に色濃い欲望へと変質していく過程が描かれるだろう。制服の下に膨らむ柔らかなフォルム。無邪気な笑顔の裏に、気づいていないのは自分だけかもしれないという焦燥。幼なじみものの真骨頂は、崩れるまでの「間」の描写にある。正直、このシチュエーションだけで既に脳内補完が始まってしまう。
教室も保健室も、すべてがプレイスペースに
学園ものの醍醐味は、非日常的な行為が日常の空間で行われるコントラストだ。灯ひでかず『保健室の煽性』や、えすお『やんちゃJKと今日イク的指導』といったタイトルがそれを物語る。保健室のベッド、放課後の教室、誰もいない校舎の隅。タグ「中出し」から推測するに、抑制が効かなくなるほどの熱量が、そうした場所に溢れていると思われる。先生と生徒、先輩と後輩、あるいは同級生同士。立場の違いや、普段は隠している本音が、制服を乱れさせながら露わになっていく。この「場所」と「関係性」のバリエーションの多さが、452ページという大容量を飽きさせない理由の一つだ。
コスチューム越しに滲み出す、等身大の欲望
成宮亨『こすちゅーむプレイ』というタイトルは、そのまま作品の核を表している。衣装、つまり「着ているもの」が重要な役割を果たすのだ。それはスクール水着かもしれない、コスプレ衣装かもしれない、あるいは普段着の制服そのものかもしれない。タグ「巨乳」「美少女」が示す身体性が、様々な布地の上から、あるいはずらされたその下から強調される瞬間。脱がせることよりも、着たまま、または部分的に乱すことによる背徳感と視覚的刺激。このシーンの描写力が、作家の力量を如実に分ける。画力の差が、そのまま実用性の差に直結する部分である。自分はこの「衣装と肉体」の組み合わせに一番期待してしまう。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話アンソロジー)です。452ページという膨大なページ数に対して、単行本1冊分の価格で多数の作家の作品が楽しめるため、コスパは極めて高いと言えます。気になる作家の単行本を探す前に、その作家の腕を試す「見本」としても優れています。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
各作品は基本的に完結した読み切りです。COMIC 高という雑誌の連載作品であっても、その号で完結する形になっているため、今号から読み始めても全く問題ありません。むしろ、多様な作家のスタイルを一度に味わえる入門編として最適です。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
与えられたタグやあらすじからは、過度な地雷要素は見受けられません。主要タグは「巨乳」「美少女」「女子校生」「学園もの」「中出し」であり、王道の学園ラブコメや純愛系、少しやんちゃなJKものなどが中心と推測されます。ただし、作家ごとの個性はあるため、一部の作品で軽い羞恥プレイなどはあるかもしれません。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
「欲望を…処理(オナニー)できるスマートな大人のための」というあらすじが全てを物語っています。すなわち、実用性を大前提に置いた作りです。とはいえ、学園ものというシチュエーションを活かした短くも濃いストーリー性は各作品にあり、キャラクターへの没入感を高める役割を果たしています。実用性7割、ストーリー3割といった印象です。
多様な“高”校生描写が詰まった、実用性の宝箱
本誌は、女子校生という一つのテーマを、複数の作家が多角的に掘り下げたアンソロジーである。その最大の強みは「選択肢の多さ」だ。452ページの中には、必ず自分の好みに刺さる作品、気になる作家がいる。画風もシチュエーションもバラエティに富んでいるため、一部の作品が合わなくても、他で十分に元が取れる。外部評価が高いのも頷ける、コスパと実用性に優れた一冊だ。女子校生萌えの基本から応用まで、貪欲に楽しみたい読者に強く推せる。





