COMIC 高 2017年10月号(Vol.17)【FANZA限定特典付き】のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
欲望の夏、終わりの始まり
「さようなら、ぼくの夏。」という言葉で幕を開けるこの一冊は、その名の通り、欲望を制御する「スマートな大人」のためのアンソロジーだ。しかし、その内側は600ページ近いボリュームで、女子校生というテーマに多様なアプローチをぶつけた熱量に満ちている。2017年秋に発売されたこの号は、加茂、菊月太朗、消火器、むどおち、成田コウ、いぶろー。など、錚々たる作家陣が名を連ねる。外部評価(FANZA)では4.33点と高い評価を得ており、その期待値は確かなものだ。最初はアンソロジーゆえのムラを懸念したが、その不安はすぐに吹き飛んだ。
制服の向こう側にある、貪欲な日常
学園もの、女子校生というタグが示す通り、舞台は学校を中心とした日常だ。しかし、そこに描かれるのは清純な学園生活ではない。例えば、いぶろー。「SELECT」やじゃが山たらヲ「いじめてみたい」といったタイトルからは、能動的で、時に攻撃的なヒロイン像が浮かび上がる。彼女たちは制服を纏いながらも、その内側に渦巻く欲望を隠そうとしない。巨乳というタグも多く、身体的な魅力が存分に強調される描写が期待できる。学園という閉鎖空間だからこそ濃密になる、若い肉体同士の触れ合い。その熱気がページから伝わってくる。
「中出し」が示す、濃厚な結末の数々
タグに「中出し」が含まれることは、このアンソロジーの実用性を考える上で重要な指標だ。これは単なるフェチではなく、行為の結末、関係性の深まりを描くための重要な要素となる。成田コウ「おじさんといっしょ」や石鎚ぎんこ「おじさんレンタ」といった作品では、年齢差のある関係性の中で、その行為が持つ意味合いがより強調される可能性がある。避妊というリミッターを外した先にある、生々しい体液の描写と、それに伴う心理的変化。ここにこそ、作家たちの腕の見せ所がある。正直、このタグの存在が購入を後押しした。
多様な「美少女」が織りなす、刺激の饗宴
「美少女」というタグは広い。この号では、純真無垢な少女から、小悪魔的な笑みを浮かべる少女まで、その定義が多様に広げられている。ポンスケ「小悪魔JKカンナちゃん」や七保志天十「コンプレックスハニー」といったタイトルは、キャラクターの個性が強く前面に出た作品であることを示唆する。画風も作家によって大きく異なり、柔らかくふんわりとしたタッチから、くっきりとしたラインで肉感を強調するものまで、視覚的にも飽きさせない。599ページという膨大なページ数は、この多様性を支える土台だ。一つの性癖に縛られず、様々な「美少女」との出会いを約束してくれる。思わず「これはコスパが良い」と唸った。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話アンソロジー)です。599ページで多数作家の作品が読めるため、コストパフォーマンスは極めて高い。気になる作家の単行本を探す前に、その作風を試す入り口として最適です。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
各作品は基本的に短編完結型です。シリーズ物(例:四電ヒロ「絶頂遊戯2」)は続編ですが、単体でも楽しめるように構成されていると思われます。アンソロジー初心者でも問題なく読めます。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
タグから直接判断できる地雷要素はありません。ただし、アンソロジーであり作家ごとの作風は多様です。年齢差ややや強引なシチュエーションを含む作品はあると推測され、それが苦手な場合は個別の作品を選別する必要があります。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作家によりけりですが、全体的には「学園×女子校生」というシチュエーションを活かした実用性重視の作品が多いと予想されます。短編であるため、キャラクターの魅力と濃厚な描写が効率的に組み合わされた作品が目立ちます。
多様性こそが最大の武器、女子校生愛好家の必携書
本作は、一つの完成形ではなく、女子校生というテーマに対する多角的な「実験場」だ。作家ごとに異なる解釈と描写技法がぶつかり合い、読者はその中から自分の好みを見つけ出せる。全ての作品が最高というわけではないが、599ページというボリュームは、数珠つなぎに続く刺激によってそれを補って余りある。外部評価が高いのも頷ける。女子校生というジャンルに深くハマっている読者も、少し食傷気味で新たな刺激を求めている読者も、この号にはきっと発見がある。買ってよかった。





