レビュー・徹底解説

👤誰向け?年上×年下好き
⚠️注意点近親モノあり
おすすめBランク

正直なところ、期待はしていなかった

漫画雑誌のレビューは難しい。特にエロ漫画誌は、当たり外れが大きい。表紙を見て、ブッチャーU先生の描く肉感的なバニーガールに一瞬目を奪われた。しかし、あらすじの「父娘SEX」や「年上のお姉さんたち」という文言を見て、正直、ありがちな企画の寄せ集めなのでは、と思った。外部評価(FANZA)が2.00点と低いのも気になった。これは、特定の性癖に特化しすぎて、万人受けしなかった結果なのか。それとも単に質の問題なのか。175ページというボリュームだけが、唯一の救いのように感じた。

読み進めるうちに、熱が帯びてきた

まずは巻頭の堀博昭「お堅い女の下半身事情」から読み始めた。クールなキャスターが、プライベートではヌルヌルプレイにハマるエロ女という設定。これは悪くない。表と裏のギャップが丁寧に描かれ、年下男性へのアプローチも自然だ。画風もスタイリッシュで読みやすい。ここで少し期待値が上がる。

次に目に留まったのは、ちろたた「パパとおままごと♪」だ。あらすじ通り、血縁関係をガン無視した家庭内恋愛もの。この手の作品は、描写が甘くなりがちだ。しかし、この作品は違った。娘の一途な想いと、父親の戸惑いが、どこか切なく、そして背徳感を煽る。思わず「こういうのでいいんだよ」と呟いてしまった。作者の力量が、シチュエーションの危うさを魅力的に昇華させている。

他の作品も、家出少年を弄ぶ「借金のアト」、文芸部のド変態行為を描く「あまのじゃく」など、バラエティに富んでいる。どの話も「年上女性×年下男性」という共通項はあるが、アプローチはそれぞれだ。ページをめくる手が、いつの間にか早くなっていた。

そして、雑誌の醍醐味に気付かされた

この号を読み終えて感じたのは、「一冊で多様な“沼”を体験できる」という雑誌ならではの魅力だ。単行本は一つの世界に深く浸れるが、雑誌は浅く広く、様々な作者の“性癖の断面”を味見できる。例えば、西安「パパ活」の、金銭関係と疑似親子関係が入り混じる複雑な心理描写。あるいは、ちゃんむぎ「いいんですか!?園池先輩!?」の、体育会系らしい直球で貪欲な年上ヒロイン。

自分は特に、瀬尾日々照「蓮華往生」の、どこか哀愁を帯びた画風と、救済と快楽が交錯するシチュエーションに参った。こういう出会いが、雑誌を買う楽しみなのだ。全ての作品が最高というわけではない。しかし、175ページの中に、必ず一つの“刺さる何か”が見つかる密度は、評価できる。正直、外れの少なさに驚いた。電車では絶対に読むな。これは忠告だ。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

目的による。特定の作家やシリーズを追いたいなら単行本。様々な作家の新作を一度に楽しみ、新しい好みを見つけたいなら雑誌がお得。今号は9作品収録で175P。コスパという点では、雑誌の方が圧倒的に優れている。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほぼ全ての作品が読み切り形式なので、問題ない。雑誌連載の1話目や、単発読み切りが中心だ。どの話から読んでも、その世界観にすぐに入り込める作りになっている。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

あらすじから推測する限り、近親相姦(父娘)を扱った作品が含まれる。また、金銭的関係に基づく「パパ活」要素もある。これらの要素が苦手な読者は、該当作品をスキップする必要があるだろう。過度な暴力やスカトロは見当たらない。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

バランス型と言える。シチュエーション設定(年上×年下、背徳関係)に重点を置きつつ、実用性も十二分に考慮された作品が多い。画風は作家によって様々だが、全体的に肉感や表情描写は丁寧で、実用面でも申し分ない水準だ。

年上ヒロインの“狂おしい日常”を覗き見る一冊

総合すると、これはBランクの作品だ。Sランクと言い切れないのは、全ての作品が均一に傑作というわけではなく、好みが分かれるため。しかし、「年上女性の痴態」という一つのテーマでこれだけ多様なバリエーションを集め、読み応えのあるボリュームにまとめた編集力は評価できる。外部評価(FANZA)が低いのは、おそらく近親ものなど特定の要素を忌避する層からの評価が反映された結果だろう。逆に、年上×年下、あるいは少し背徳感のある関係性に萌える読者にとっては、掘り出し物の宝庫となる。一つの性癖に深くハマるというより、様々な“年上の狂おしさ”をサンプリングするような、そんな楽しみ方ができる雑誌だ。

📊 総合評価
Bランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆