レビュー・徹底解説

👤誰向け?バラエティを求める雑誌派
⚠️注意点特になし
おすすめAランク

競泳水着から切ない別れまで、秋の欲望を詰め込んだ一冊

「COMIC快楽天ビースト 2022年10月号」は、その名の通りビースト(野獣)的な欲望が炸裂する雑誌だ。巻頭を飾るkakao先生の水泳部ハーレムは、競泳水着という最強のシチュエーションを存分に活かした乱交劇。一方で、右端先生の「窓越の飴色」は、セフレ関係の終わりと始まりを描く、ほろ苦い青春群像劇の一面も持つ。268ページという大ボリュームの中に、激しいエロスとほのかな情感、多様な作家の個性が詰め込まれた、まさに雑誌の醍醐味を味わえる一冊と言える。

購入前に気になる、5つの疑問

Q1. 水泳部ものって具体的にどんな内容?

あらすじにある通り、男子マネージャーと部員3人の関係が部長にバレ、お仕置きとしてSEXを強いられるという流れだ。部長・川夏小百合は姉御肌で積極的。足コキや見つめフェラ、騎乗位と主導権を握り、その様子を他の部員たちにも見られてしまう。最終的にはハーレム乱交へと発展する、熱量の高い作品だ。

Q2. 「窓越の飴色」はエロいの?切ないの?

両方だ。セフレ同士の大学生が、引っ越しを機に「最後に1回」と関係を持つ。そこには習慣的な情事だけでなく、別れを前にした複雑な感情がにじむ。エロシーンはもちろん存在するが、どこか切なさを帯びた描写が、この作品の大きな魅力となっている。正直、このバランス感覚には参った。

Q3. 268ページって、コスパはどうなの?

単行本約2冊分に相当するページ数だ。収録作品は長編から短編、さらに複数作家による「あなしゅきコレクション」まで多岐にわたる。一つのジャンルが苦手でも、他でカバーできる可能性が高い。好みの作家やシチュエーションを必ず一つは見つけられる、コストパフォーマンスに優れたボリュームと言える。

Q4. その他の作品の傾向は?

あらすじから推測すると、学校のアイドル的な先輩彼女、巨乳の王子系女子と教師、メガネOLなど、バラエティに富んだヒロインが登場する。タグは「マンガ誌」のみだが、収録作家の顔ぶれを見る限り、王道から少し捻ったものまで、様々な「発情ヒロイン」が描かれていると思われる。

Q5. 「あなしゅきコレクション」って何?

同誌連載作家たちが「色欲が抑えきれないヒロイン」をテーマに描いた短編コーナーだ。山芋とろろ、ベコ太郎、桃月すずをはじめ、豪華作家陣が名を連ねている。これだけの作家の作風を一度に味わえるのは、雑誌ならではの特典だ。新しい作家との出会いの場としても機能している。

雑誌の真価は、一冊で味わう「濃淡」にある

単行本や単話では得難い体験が、ここにはある。それは「一冊の中で濃いエロスと淡い情感を行き来する」という読者体験だ。kakao先生の圧倒的な肉体描写と乱交の熱気に興奮した直後、右端先生の繊細な心理描写と切ない別れ際の空気にほっと息をつく。この緩急が、長時間の閲読における飽きを感じさせない。雑誌は時に、作家同士の良い意味での「牽制」や「刺激」の場となる。巻頭と巻末、長編と短編という配置にも、読者を退屈させないための編集の意図が感じられる。思わず、ページをめくる手が次はどの作家に会えるのかという楽しみに変わってしまう。このワクワク感は、確信を持って好きな作家の単行本を買う時とはまた違う、雑誌購読の特権だ。

バラエティ豊かな秋の宴に、ぜひ参加を

では、買いなのか。答えはイエスだ。特に「いつもの作家以外にも目を向けたい」「一冊で様々なエロスを楽しみたい」という読者に強く推せる。kakaoの濃厚な水着フェチ、右端の情感あふれる青春模様、そして多数の作家による色とりどりの短編。これらが268ページに収まっている価値は十分にある。画力の面では、表紙作家であるkakaoを筆頭に、各作家が高いクオリティを維持している。ストーリー性は作品によって差があるが、全体としてバランスの取れたラインナップだ。これを読んでエロ漫画雑誌の楽しさに気づかないなら、単行本オンリーの人生も悪くはないかもしれない。だが、その前にこの「快楽天ビースト」の秋号で、雑誌の持つ広がりを一度味わってみるべきだ。

📊 総合評価
Aランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆