レビュー・徹底解説

👤誰向け?バラエティ豊かなシチュを求める人
⚠️注意点特になし
おすすめSランク

367ページの「新性活応援号」、その真価とは

「COMIC快楽天 2022年05月号」を手に取った第一印象は、その厚さだ。367ページというボリュームは、単行本一冊分を軽く超える。表紙はホムンクルスが描く、薄着の季節を意識した下着姿の女性。あらすじには「新たな性活を彩る極上の制服女子たちが、大乱れ」とある。つまりこれは、多種多様なシチュエーションとヒロインが詰め込まれた、一種のオムニバス作品集だ。結論から言わせてくれ。この号は、欲張りな読者にこそ刺さる、非常にコスパの高い一冊だった。

読み込むほどに広がる、作家陣の個性

パラパラとめくっただけでは、単なる人気作家の寄せ集めに思えるかもしれない。しかし、各作品を丁寧に追っていくと、雑誌ならではの「発見」がある。それは、既に知っている作家の新たな一面や、これからブレイクするかもしれない新人の息吹だ。

表紙連動の「One Way Lover」が示す、行動の美学

表紙を飾るホムンクルスによる「One Way Lover」は、この号の顔とも言える作品だ。あらすじによれば、童貞の主人公がバイト先の「超ハードル高めな巨乳美女」にアタックし、奇跡のお持ち帰りを果たす。ここで重要なのは、「願っているだけじゃ叶わない」というメッセージだ。一見するとありがちな童貞×美女ものだが、主人公の「行動」と、美女側の「その気な様子」という双方向のエネルギーが、単なる妄想を現実味のあるエロスに昇華させている。正直、この「攻めの姿勢」が清々しかった。

「あうとろ」が描く、不条理の中の心理描写

巻頭を飾るえーすけの「あうとろ」は、設定が強烈だ。「セックスしないと出られない部屋」に迷い込んだ男女。しかも彼女には彼氏がいる。あらすじは「単なる不条理プレイだけでは終わらない」と評する。確かに、強制された状況下で「秘めていた想い」が再燃するという心理的変化に焦点が当てられており、ドラマ性が高い。不条理なシチュエーションを、人間関係の機微を描く舞台として巧みに利用している点が秀逸だ。

多様性こそが最大の武器

この号の真骨頂は、そのラインナップの幅広さにある。憧れの配信者との疑似恋愛、性欲強めな大人の童貞処女のマッチングアプリ体験、長年の女友達との婚前浮気など、テーマは実に多岐にわたる。カラー連動の「専属♀執事」や、委員長、天真爛漫なカノジョ、奥手なギャルなど、ヒロインの属性も豊富だ。一つの性癖に縛られず、様々な「エロスの形」を楽しめるのが、雑誌というフォーマットの強みだ。自分は「デリヘル嬢は本番なんかしません!」というタイトルに、思わず笑ってしまった。

雑誌ゆえの特性、それをどう捉えるか

正直なところを言えば、全ての作品が万人に等しく刺さるわけではない。好みが分かれるのは当然だ。オムニバス形式である以上、必ず「これはイマイチ…」と感じる話も1つや2つ出てくるかもしれない。しかし、逆の見方をすれば、367ページの中に、必ずやあなたのツボを直撃する作品が存在する可能性が極めて高い。この号は「一つの完結した世界」を求める読者というより、「今日の気分に合わせて色々な味を楽しみたい」という貪欲な読者にこそ、その価値を発揮する。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

この号は雑誌(単話の集合体)です。367ページで単行本以上のボリュームがあり、複数作家の作品を一度に楽しめる点で「お得」と言えます。気になる作家の単行本を探すきっかけにもなります。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

各作品は基本的に読み切りです。雑誌連載作品も、その号で完結する形で収録されているため、知識は不要です。どの話から読んでも問題なく楽しめる構成です。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

あらすじから判断する限り、明示的な地雷要素は見当たりません。巻頭の「あうとろ」には「浮気関係」の描写がありますが、これは作品の主要なテーマとして扱われています。全体的に健全な範囲の作品が集まっていると思われます。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

作品によって大きく異なります。「あうとろ」や「One Way Lover」は心理描写やドラマ性が強いストーリー重視の傾向が。一方で、明確なシチュエーションと肉感あふれる作画を売りにする実用性重視の作品もバランスよく含まれています。

総合評価:欲張りな読者への、最高の答え

「COMIC快楽天 2022年05月号」は、一つの作品に深くハマるというより、エロ漫画の「市場」を覗き見るような楽しみ方がある。ホムンクルス、えーすけをはじめ、そうそうたる作家陣が、それぞれの持ち味を遺憾なく発揮している。外部評価(FANZA)で4.85点という高評価を得ているのも納得のクオリティだ。特に、何か特定のシチュエーションにこだわりがなく、「今日は何を読もうか」と迷うことが多い人、あるいは新しい作家や作風を開拓したい人に、強くおすすめしたい。値段以上の価値は確実にあった。久々に、雑誌の醍醐味を存分に味わえた一冊だ。

📊 総合評価
Sランク
エロさ★★★★★
画力★★★★☆
ストーリー★★★★☆