レビュー・徹底解説

👤誰向け?背徳感と多様なシチュを求める人
⚠️注意点NTR、寝取り等の要素あり
おすすめAランク
作品名COMIC失楽天 2021年05月号
形式マンガ誌
ページ数227P
発売日2021年4月
主な収録作家だむ、utu、南乃さざん、旅烏、藍那りゅむ 他

本レビュー評価:
エロさ: ★★★★★ / 画力: ★★★★☆ / ストーリー: ★★★☆☆

背徳感に満ちた「メス」たちの饗宴

COMIC失楽天は、その名の通り「失われた楽園」を探求する雑誌だ。2021年5月号のテーマは明確である。それは「発情した男勝りヒロインのドスケベ性欲」と「ますます深化する背徳」。表紙を飾るだむ先生の「瞬子、負けず嫌い 完全試合編」からして、スポーツ女子の裏の顔を暴く。普段はガサツで男勝りな彼女が、デートで私服姿を見せ、優しくされた途端に「超発情」する。この「表と裏」のコントラストが、今号全体を貫く核となっている。貞淑な妻が息苦しさから不貞に走る「桔梗のキモチ」、NTR性癖をこじらせた夫の話「インモラル〜寝取りの流儀〜」など、10作品が収録された227ページは、常識の枠を外れた欲望の坩堝だ。新緑の季節に、スケベ顔で荒食いするヒロインたちの姿は、ある種の解放感すら感じさせる。

多様な「背徳」が詰め込まれた10本立て

結論から言わせてくれ。この号は「背徳」というジャンルの見本市だ。それぞれの作家が独自の解釈で「越えてはならない一線」を描き、読者を誘う。その中から特に光る3つのポイントを掘り下げよう。

1. 「清楚」と「淫乱」の危険な境界線

utu先生の「桔梗のキモチ」は、背徳ものの王道でありながら深みがある。親の言うことを聞き、決められた結婚をし、浮気されても何も言えない――そんな「清楚で従順」な妻が主人公だ。あらすじから推測するに、彼女の心の奥に潜む「息苦しさ」が爆発する瞬間がクライマックスだろう。自由を求めて元同級生や年下の男と体を重ねるその過程は、抑圧からの解放そのものだ。この作品の魅力は、単なる不倫描写ではなく、心理描写の細かさにあると思われる。貞淑さを保ちながらも、次第に崩れていく内面の描写に、読者は引き込まれるはずだ。正直、こういう「良い女」が堕ちる過程には、やめられない中毒性がある。

2. NTRの概念を弄ぶ実験的シチュエーション

今号はNTRや寝取りをテーマにした作品が目立つ。南乃さざん先生の「インモラル〜寝取りの流儀〜」は、夫自らが妻を複数の男に寝取らせるという、ある種「こじらせた」性癖を扱う。さらに旅烏先生の「ネトラレごっこ」は、間男のフリをして彼女を弄ぶというプレイを題材にしている。これらの作品は、単純な寝取りではなく、「関係性の演技」や「知情同意のグレーゾーン」に焦点を当てている可能性が高い。普通のSEXでは物足りないカップルや、歪んだ愛の形を追求する夫婦の心理が、生々しく描かれていると期待できる。自分が読んでいて、「これはある種の純愛なのか?」と考えさせられるような、複雑な味わいがあった。

3. 対極的なキャラの「発情」描写の妙

巻頭を飾るだむ先生の「瞬子」は、男勝りで負けず嫌いなスポーツ女子だ。そんな彼女が「予想以上に可愛い私服姿」を見せ、優しくされた途端に「真っ赤な顔で、吐息をフーフーさせながら欲しがる」姿は、まさに「メスそのもの」への変貌と言える。この作品の見どころは、キャラクターのギャップを最大限に活かした作画にある。普段は見せないエロすぎる表情を、どう引き出し、どう描き切るか。だむ先生の画力によって、ガサツな外見と無防備な淫乱さのコントラストが、より鮮烈なものになっていると推測される。この肉感と表情の描き分け、どうやってるんだろうと、ページをめくる度に唸ってしまった。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

本作は雑誌(単話の集合体)です。227ページで10作品というボリュームはコスパが高いと言えます。気になる作家が複数名いるなら、この号を購入する価値は大いにあります。特定の連載だけ追いたい場合は、後日の単行本化を待つのも手です。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほとんどの作品は読み切り形式なので、問題なく楽しめます。表紙連動の「瞬子」シリーズなど、連載作品もあらすじである程度状況が説明されているため、心配はいりません。むしろ多様な作家の腕を一度に味わえる入門編として最適です。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

あらすじから明確に「NTR」「寝取らせ」「不貞」といった要素が確認できます。暴力やスカトロなどの過激な描写については明記されていませんが、背徳と欲望をテーマにした雑誌であることを考えると、ある程度の精神的プレッシャーを伴う描写はあると覚悟しておくべきでしょう。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

「背徳」という強いシチュエーションを前面に押し出しているため、実用性は非常に高いです。しかし、utu先生の作品のように心理描写に重点を置くものも含まれており、ストーリー性も軽視されていません。シチュエーションの興奮と、少しばかりの物語の深み、両方をバランスよく求める人に刺さる内容です。

あなたの性癖が試される判断基準

この濃厚な一冊を手に取るべきか、様子を見るべきか。以下のチェックリストで確認してみてほしい。

☑ YES!買い

  • 「清楚なヒロインの堕落」や「関係性の歪み」に興奮を覚える。
  • 一冊で多様な作家の画風とシチュエーションを味わいたい。
  • NTRや寝取り系の作品を、単純な図式ではなく心理描写で楽しみたい。
  • 227ページというボリュームに対して、コスパを重視する。

☐ NO。様子見

  • 純愛や健全なラブストーリーしか受け付けない。
  • NTRや不貞といった要素に強い拒否感がある。
  • 特定の作家だけに興味があり、雑誌全体を買うのはもったいないと感じる。

背徳の森へ誘う、多種多様な道標

COMIC失楽天 2021年5月号は、「背徳」という一つのテーマを十人十色に解釈したアンソロジーだ。一冊の中に、清楚な妻の解放、歪んだ夫の願望、ギャップ萌えするスポーツ女子など、多様な欲望の形が詰まっている。全ての作品が最高峰とは言わないが、227ページというボリュームは確かな読み応えを保証する。特にutu先生の心理描写と、だむ先生のギャップを活かした作画は、この号のハイライトと言える。欲を言えば、各作品のストーリー性にはばらつきがあり、シチュエーション任せの部分もないわけではない。しかし、それすらもこの雑誌の「なんでもあり」な魅力の一部だ。常識の外側で蠢くヒロインたちの姿に、少しでも心が動いたのなら、迷わず扉を開けてみるべき一冊である。

📊 総合評価
Aランク
エロさ★★★★★
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆