COMIC BAVEL 2019年6月号 【デジタル特装版】のレビュー・感想・徹底解説

レビュー・徹底解説

👤誰向け?多様な性癖を満喫したい人
⚠️注意点特になし
おすすめAランク

平成最後の春、エロスの祭典が幕を開ける

2019年5月。平成から令和へと変わる時代の節目に発売された一冊だ。コミックバベルは通巻50号を迎えた。表紙を飾るのは関谷あさみ。桜舞う教室で半脱ぎのツインテール美少女が描かれている。この表紙が示すのは、春の訪れだけではない。493ページという膨大なボリュームに、新時代を牽引する作家たちの熱気が詰まっている。ラブ&Hを基調としながらも、その中には様々な刺激が散りばめられている。巨乳、ミニ系、女子校生といったタグが示す通り、王道の好みを押さえつつ、一風変わったシチュエーションも用意されている。これは単なる雑誌ではない。平成最後のエロ漫画界の「今」を凝縮した、一種のタイムカプセルだ。

図書館の静寂を破る、むっつり娘の強●イカせ

きょくちょによる『しおりぱにっく』は、地味な見た目とのギャップを武器にする。舞台は図書館。静かな空間が、あるきっかけで一変する。あらすじから推測するに、主人公は「むっつりエッチ」な性質を持つ女子だろう。普段は目立たない彼女が、欲望のスイッチが入ると豹変する。その変貌の瞬間が、この作品の核だ。静と動のコントラストが生み出す興奮は大きい。図書館という非日常的な場所が、背徳感をさらに増幅させる。彼女がどのような経緯で、どのように「強●イカせ」られるのか。その過程の描写に、作者の手腕が問われる。自分はこの「静かな場所での爆発」という構図に、毎回やられる。図書館で本を読んでいると、ふとこのシーンを思い出してしまう。

コスプレに込めた、頑固な乙女のこだわり

東山エイトの『俺と彼女のコスプレ道!』は、別の角度から攻めてくる。タグに「巨乳」「女子校生」とある。おそらくはその条件を満たすヒロインが登場する。彼女は「頑固な彼女」と表現されている。そのこだわりが、コスプレという形で性的な関係に現れる。単なる衣装の着替えではない。「なりきり」の深度が重要だ。キャラクターになりきることで、普段は出せない自分を解放する。あるいは、彼氏に対する特別なサービス精神の表れかもしれない。いずれにせよ、コスプレを媒介にした濃密なコミュニケーションが描かれる。これは実用性という観点でも優れている。特定の衣装へのフェチズムを刺激しつつ、そこに「こだわり」という心理描写を乗せる。画力で衣装の質感や体のラインを魅せ、シチュエーションで興奮を誘う。バランスの取れたアプローチだ。

超人気作家が放つ、ツインテ彼女の秘密

表紙連動コミックである関谷あさみの『ハプニング』は、ある意味でこの号の顔だ。表紙のツインテール美少女が、どのような「ハプニング」に巻き込まれるのか。あらすじには「可愛い見た目と裏腹に中身は×××!?」とある。外見と内面のギャップがテーマのようだ。この「×××」の正体が、読者の好奇心をくすぐる。純粋無垢そうな外見からは想像もつかない、彼女の秘密や性癖が明らかになる瞬間。その揭示の仕方に、作品の巧拙がかかっている。関谷あさみの作画は、可愛らしさとエロティシズムの両立が特徴だ。ツインテールというチャーミングな要素と、そこから滲み出る官能性。この相反する要素を一つのキャラクターに融合させる。正直、表紙を見た瞬間からこの話が気になって仕方なかった。やはり表紙連動は外せない。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

このデジタル特装版は雑誌単号です。493ページで多数の作家を網羅する「見本市」的な価値があります。特定の作家の単行本を求めるのでなければ、この号だけで多様な作品が楽しめるため、コスパは極めて高いと言えます。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほとんどが読み切りまたは連載の1話です。『異種恋愛 #3』『僕を一生たすけてください 第2話』など一部続き物はありますが、単体でも楽しめるように作られているはずです。連載作品は今号から読むきっかけとして最適です。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

タグやあらすじから推測する限り、過度なグロやスカトロはなさそうです。ただし「強●」「輪●」「逆レ●プ」といった、ある種の強制性を感じる要素を含む作品は複数収録されています。苦手な方は個別の作品を選んで読む必要があるでしょう。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

作家によって大きく異なります。きょくちょ、関谷あさみなどはストーリーとエロのバランスが良いです。逆に「陵●シミュレーション」や「輪●FUCK」と明記された作品は、実用性・シチュエーション性を前面に押し出していると思われます。好みに合わせて選べるのが雑誌の強みです。

エロ漫画の“現在地”を確認できる決定版

この号を一言で表すなら、「豪華」だ。関谷あさみ、きょくちょ、東山エイト、朝峰テル、ぬんぬ、奇仙、東磨樹…。錚々たる作家が名を連ねる。さらに巻末には、2017年の人気作品が再録されている。過去の傑作と現在の力作が一冊に収まる。ページ数は493P。読み応えは保証付きだ。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と、評価しているユーザーからは絶賛されている。もちろん雑誌である以上、全ての作品が自分に刺さるとは限らない。しかし、少なくとも数本は必ず「当たり」が見つかる密度である。多様な性癖へのアプローチを一度に体験できる。これは単行本では得難い価値だ。平成最後の春に、エロ漫画界がどのようなエネルギーを持っていたのか。それを体感するための、最高の資料と言える。

📊 総合評価
Aランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆