COMIC快楽天 2019年06月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
331ページのエロス万華鏡、その総合力
「COMIC快楽天」という看板を手に取る時、期待するのは確かな「安心感」だ。王道のエロス、安定した画力、旬の作家陣。2019年6月号は、その期待を裏切らない。表紙を飾るホムンクルスの水着ダブルヒロインは、まさに誌面の顔。イチャラブから陵●まで、とあらすじにある通り、331ページというボリュームはひとつのエロスの遊園地だ。まずはその広さと密度に、期待が膨らむ。
誌面を彩る多様な「肉」と「シチュ」
雑誌の醍醐味は、一冊で複数の作家の世界観を味わえることだ。今月号は特に、その対比が鮮やかだった。
巨乳描写の「正統派」と「個性派」
タグにある「巨乳」は、多くの作家が挑む普遍的なテーマだ。しかし、その描き方は千差万別。ホムンクルスの表紙イラストは、柔らかな質感と健康的な色気が魅力の正統派。一方で、掲載作家の画風を見渡すと、肉感をデフォルメして強調する作家もいれば、リアルな陰影で立体感を追求する作家もいる。同じ「巨乳」でも、作家によって全く別の「肉」が楽しめる。これは雑誌ならではの面白さだ。正直、画風の違いを比べるだけでも、かなり楽しめた。
「電マ」タグが示す、官能のアクセント
もう一つのタグ「電マ」は、作品の官能描写に具体的なアクセントを与えている。これは単なる小道具ではない。ヒロインの感覚を増幅させ、通常では見せない表情や喘ぎを引き出す起爆剤だ。あらすじからはどの作品で多用されているかはわからないが、タグとして挙げられている以上、誌面のどこかで確かな存在感を放っているはずだ。こういう小道具の使い方が上手いかどうかで、実用性の深みは大きく変わる。自分は、こうした「仕掛け」のある描写に弱い。
初登場作家の新鮮な衝撃
いづれ、雛咲葉、オクモト悠太の三名が初登場している。雑誌購読の隠れた楽しみが、この「新風」の発見だ。既存作家の安定感もいいが、未知の作家がどんなエロスを描くのかは、一種の賭けでもある。彼らの作品が誌面にどう収まっているか。既存作家との間に生まれる化学反応も、読みどころの一つと言える。
雑誌であることの光と陰
当然ながら、全ての作品が同じクオリティで、同じように刺さるわけではない。331ページという広大な敷地には、好みの庭もあれば、少し通り過ぎるだけの場所もある。これは雑誌という形態の宿命だ。特に「陵●」要素を含む作品があるとあらすじにあるので、そのジャンルが苦手な読者には注意が必要となる。逆に言えば、イチャラブから陵●まで、自分の好みのジャンルが必ず一つは見つかる可能性が高い、とも言える。外部評価(FANZA)で4.50点(6件)と高い評価を得ているのは、この「何かしら当たりがある」という期待に応える誌面構成が成功している証左だろう。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本誌は331ページで多数作家の作品を収録。特定の作家の単行本を追うなら単行本が良いが、様々な作家の最新作を一度に楽しみ、新たな好みを見つけたいなら、雑誌購入は非常にコスパが高い選択肢だ。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
雑誌掲載は基本的に短編完結型。今月号の作品も、単独で十分楽しめるように作られている。シリーズ物(例:DOLLS 2)も、その1話で完結する楽しみ方ができる。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじに「陵●まで」との記載があり、陵辱要素を含む作品が収録されている可能性が高い。ただし、タグに明示はないため、その描写の強度は作品により様々と思われる。極端なスカトロやグロテスクな暴力描写は、この誌面ではおそらく見られない。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作家により比重は異なる。全体的には、短編の中でシチュエーションを立て、そこからいかに濃密なエロ描写に持っていくかという「実用性への志向」が強い印象だ。ストーリー性が深い作品もあれば、直球のエロスに特化した作品も混在する。
王道の力は、やはり揺るがない
結論から言えば、エロ漫画雑誌の「定番」としての質を十二分に満たしている一冊だ。ホムンクルス、宵野コタロー、松河、さくま司など、実力派作家の名前が並び、画力の水準は高い。特に巨乳描写に関しては、様々なアプローチを比較検討できる良いサンプル集とも言える。331ページというボリュームは、読み応えだけでなく「当たり」を引く確率を高めてくれる。イチャラブから陵●まで幅広くカバーするコンセプトは、特定の性癖にガッチリハマるというより、エロス全般を楽しみたい読者に広く門戸を開いている。自分は、この号で数人の作家の「肉」の描き方に唸った。雑誌を買う価値は、充分にある。
