COMIC BAVEL 2021年4月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
春のエロス祭典、バベルの豪華アンソロジー
COMIC BAVEL 2021年4月号は、404ページに及ぶ大ボリュームのアンソロジー誌だ。表紙を飾るのはきょくちょと東山エイトという人気作家。中身も豪華な顔ぶれが揃っている。刺激的な陵辱ものから、甘酸っぱい純愛ものまで、多様なエロスが詰め込まれている。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と高評価だ。春の訪れとともに、多様な性の饗宴を楽しみたい読者に手に取ってほしい一冊である。
購入前に知りたい5つの疑問
Q1. きょくちょ先生の作品は読める?
読める。表紙連動作品として『シノ様はご立腹』が掲載されている。あらすじによれば、怒りっぽい女王様系の純情乙女とラブラブHを描くフルカラー作品だ。新キャラの登場も予告されている。
Q2. フルカラー作品は多い?
あらすじから判断すると、きょくちょ作品と、もり苔先生の『恥辱の森-エルフ陥落- ACT.6』がフルカラーと思われる。特に後者はエルフ姉妹編の完結編であり、見応えがある。
Q3. 純愛ものと陵辱もの、どっちが多い?
両方バランスよく収録されている。『close to you』や『見つめなくていいから。』は甘いラブストーリー。一方で『恥辱の森』や『オシオキ部屋へようこそ』はハードな陵辱要素が強い。好みで選べる構成だ。
Q4. 読み切り?連載?
ほとんどが読み切り作品と思われる。ただし、『シッタカガール モア』は人気作のアフターストーリー、『迷い猫の恩返しつづき』は続編と明記されている。単体で楽しめるが、ファンにはより深い味わいがある。
Q5. コスパはどう?
404ページというボリュームは圧倒的だ。1ページ単価で考えれば非常にコスパが良い。多彩な作家の作品を一度に味わえるアンソロジー誌の利点を最大限に活かしている。正直、このページ数でこの価格は破格だと思った。
「豪華ラインナップ」の真価を解剖する
「豪華ラインナップ」という言葉はよく使われる。しかし本誌は、その言葉に偽りがない。キーワードは「対極の共存」だ。一方に、もり苔や魚山ケイジらによる、快楽や羞恥に堕ちていく過程を描くハードで官能的な作品群がある。もう一方に、名仁川るいやemilyらが紡ぐ、関係性の機微や切ない感情に焦点を当てた情感豊かなラブストーリーが存在する。
この両極端が一冊に同居している点が最大の特徴である。読者は気分に応じて、本能を刺激される作品と、胸がきゅんとする作品を行き来できる。単に作家を集めただけではない。読者の多様な「エロスへの欲求」に、確実に応えるための編集が感じられる。表紙のきょくちょが描く「トロトロにされる純情乙女」という構図は、この対極の共存を象徴しているように思える。強気な女性が甘やかされて蕩ける、その落差こそが本誌の核なのだ。
個人的には、茨芽ヒサ『夜よ闇よ』の切ない雰囲気と、そら豆さん『中出しのすゝめ』の直球すぎるタイトルの対比に笑ってしまった。このギャップがいい。一本の長編を読むのとはまた違う、アンソロジーならではの楽しみ方がここにある。
結論:多様性こそが最大の武器
では、このCOMIC BAVEL 4月号を買うべきか。答えはイエスだ。ただし条件がある。「一つのテイストにこだわらず、エロスの多様性そのものを楽しめる人」に向いている。404ページという大海原で、自分の好みの島を発見する探検のような感覚だ。気になる作家の新作チェックはもちろん、未知の作家との出会いの場としても機能する。甘いものも辛いものも食べ比べできる、エロスのビュッフェだ。画力も作家によって様々で、きょくちょのフルカラーから、各作家の個性ある線まで、見ているだけで楽しい。久しぶりに「買ってよかった」と思えたアンソロジー誌である。
