COMIC BAVEL 2020年10月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
| 作品名 | COMIC BAVEL 2020年10月号 |
|---|---|
| 形式 | マンガ誌(アンソロジー) |
| ページ数 | 401P |
| 発売日 | 2020年9月 |
| 主なタグ | 辱め, 巨乳, 小柄, 乱交, 寝取り・寝取られ・NTR |
本レビュー評価(目安)
- 作画: ★★★★☆
- エロさ: ★★★★★
- ストーリー: ★★★☆☆
401ページに詰まった令和のエロス博覧会
これは単なる雑誌ではない。一冊で多様な性癖を巡る旅だ。看板は表紙を飾るきょくちょの凸凹双子姉妹「楓と鈴」。彼女たちの連動コミックでは、いつもと立場が逆転したご奉仕プレイが待ち受ける。しかし旅はここからが本番だ。永遠を求める刹那的な恋、成績アップのご褒美H、歪な年の差姦、甘くトロける同窓愛。さらにダークファンタジー、フルカラーエロス、NTR姦の超新星まで。あらすじが示す通り、まさに「混沌エロス新時代」への入り口である。一つの世界に収まらない多様性こそが、この号の最大の特徴だ。正直、このボリュームでこの価格はコスパが良いと思った。
多種多様な“肉”と“背徳”の饗宴
401ページという膨大な容量は、作家たちの技術を存分に比較検討する機会でもある。画風もシチュエーションも幅広く、必ずや好みの一品が見つかる構成だ。
看板娘の“肉感”と“サービス精神”
表紙と連動コミックを飾る「楓と鈴」は、まさに誌面の顔である。あらすじにある「まんまるお尻を突き出して」という描写から、きょくちょ先生の特徴的な肉感描写が存分に発揮されていると推測できる。巨乳かつ小柄というタグが示すアンバランスな肢体が、いかに官能的に描かれているかが焦点だ。さらに「立場逆転のご奉仕プレイ」とある。いつも受け身の双子が能動的に責め立てるという逆転シチュは、読者の嗜好を巧みに刺激する。この作画カロリー、どうやって描いてるんだと唸った。
背徳感と心理描写の“深淵”
「辱め」や「寝取り・寝取られ・NTR」のタグが示すのは、明るいエロスだけではない世界だ。こしの『シスター 前編』の「誰にも言えない秘密の情事」や、ヤマダユウヤ『日陰の花 前編』の「歪な感情が入り混じる、心ざわつく年の差姦」といったフレーズは、純愛とは一線を画す関係性を暗示する。魚山ケイジの「快楽堕ち絶頂FUCK」や、もり苔のダークファンタジー「恥辱の森」シリーズは、ハードかつダークなVibeを求める読者に直球で応える。心理的駆け引きや堕ちていく過程の描写に、ある種の“業”を感じさせる作品群が並ぶ。
王道からルーキーまで、画力の“見本市”
この号の隠れた魅力は、実力派から新鋭まで、様々な作家の画力を一度に味わえる点にある。濃厚な潮吹き描写で知られるfu-ta、甘くトロけるラブHを得意とする櫻井マキ、NTR姦のホープとされる魚山ケイジ。さらに商業誌初登場の森のオコジョや、本誌初登場の極太眉毛など、新鮮なタッチとの出会いもある。401ページは、単なる作品集ではなく、現代エロ漫画の“描写技術の現在地”を示す資料的な価値すら持つ。画風の好みは人それぞれだが、ここまで多様な選択肢が揃う機会は貴重だ。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話の集合体)です。特定の作家の単行本を求めているのでなければ、この一冊で多数の作家の最新作を安価に楽しめるため、コスパは極めて高いと言えます。401ページというボリュームは単行本数冊分に相当します。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
大部分は短編または連載の単話ですので、単体で楽しめます。ただし、「楓と鈴4」や「恥辱の森 ACT.4」などシリーズ物は、キャラクター関係の深みを求めるなら前作があるとより良いでしょう。必須ではありません。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
タグに「辱め」「NTR」が明記されています。魚山ケイジ『溺れる果実』の「快楽堕ち」や、団地の『リベンジヒプノ』の「催●」といった表現から、心理的・肉体的な支配を題材にしたハードな作品が含まれると推測されます。苦手な方は注意が必要です。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作品により大きく分かれます。櫻井マキ作などは「甘くトロける胸キュンラブH」とありストーリー性が強く、一方で実用性を最優先にした激しい描写の作品も多数収録されています。両方のニーズをカバーするバランス型アンソロジーです。
あなたの性癖に、必ず刺さる1本がある
この雑誌を手に取るべきかどうか、判断の基準を整理しよう。
☑ YES!買い
- きょくちょ先生の「楓と鈴」シリーズの最新作が読みたい。
- NTR、辱め、背徳系など、ハードでダークなシチュエーションに興奮する。
- 多数の作家の画風や作風を一度に比較・収集したいコレクター気質である。
- 401ページという圧倒的ボリュームで、たっぷり楽しみたい。
☐ NO。様子見
- 純愛やほのぼの系のみ好みで、背徳要素は一切受け付けない。
- 特定の一作家の作品だけを追っており、アンソロジーには興味がない。
- ストーリー性の高い長編作品を求めている。
エロス探索の羅針盤としての確かな価値
本作をAランクと評価する。その理由は、一点の傑出ではなく、多様性という完成度にある。甘い恋愛から深淵な背徳まで、あらゆるエロスの断面を401ページに凝縮した。特定の作家やジャンルに偏らないバランス感覚が、読者の未知の性癖との出会いを促す。外部評価(FANZA)では5.00点(3件)と、入手した読者からの評価は非常に高い。これは、期待したものを確実に提供する誌面構成の勝利だ。全ての作品が自分に刺さるとは限らない。しかし、刺さる1本を見つけさえすれば、この投資は十分に回収できる。エロ漫画という海原を航海するための、頼りになる一時的な羅針盤として、この号は強く推せる。
