レビュー・徹底解説

👤誰向け?多彩な作風を一度に味わいたい人
⚠️注意点掲載作品により内容多様
おすすめBランク

正直に言うと、雑誌はコスパが命だ

コミック雑誌を手に取る時、いつも考える。300ページ超のボリュームに見合うだけの「当たり」はあるのか、と。特に「快楽天BEAST」は作家陣の顔ぶれが毎回変わる。知らない作家の作品が大半を占めることもある。今回の2018年12月号も、表紙のkakao先生やオクモト悠太先生など一部を除けば、初登場作家やあまり馴染みのない名前が並ぶ。正直、不安があった。313ページという厚さは、期待か、それとも単なるページ数の膨張か。読み始める前は、後者を警戒していた。

読み進める中で、雑誌の醍醐味を思い出した

ページをめくる。まず目に飛び込むのは、表紙連動の「メルティギャル」だ。寒空の下、挑発的なギャルが秘めた肉欲を解き放つ。あらすじ通り、kakao先生の描く「肉」は、体温と柔らかさが伝わってくるような質感だ。この画力だけで、雑誌を開いた価値はあると思った。

そして雑誌の面白さは、ここからだ。オクモト悠太先生の「小さいけれど大山さん」では、童顔巨乳の先輩との出張先トラブルが、ほのぼのとした中にエロスを織り交ぜる。一方、初登場のきづかかずき先生による「一回抱いてみ!?」は、同棲カップルのイチャ甘SEX。柔らかな乳をもみしだく描写は、まさに「マッサージ・リフレ」のタグが示す通り、癒やしと興奮が同居する。海老名えび先生の「甘えたがり系引きこもり女子」は、タイトル通りのシチュエーションで、ある種の「更生」をち○ぽで試みるという、ある意味で雑誌ならではの大胆な一編だ。

313ページというボリュームは、確かに全てが傑作というわけではない。しかし、好みの作家の新作に出会い、未知の作家の可能性を発見する。この「宝探し」のようなプロセスこそが、雑誌を読む最大の楽しみだと、久しぶりに思い出させてくれた。

そして、ここに至る

雑誌を読み終えて感じるのは、一種の「充実感」だ。単一の作家の世界観に浸る単行本とは異なり、多様なテイストが詰め込まれている。和服・浴衣のタグは、具体的な作品名は不明だが、どこかのページで和の趣きを感じる描写があるのだろう。ギャルから同棲カップル、引きこもり女子まで、様々なヒロインが様々な形で欲望と向き合う。

最も感情が動いたのは、やはり未知の作家との出会いだ。例えば、この号で初登場した作家の作風が、自分の好みに刺さるかどうか。それは読んでみなければわからない。当たり外れはあるが、外れであっても「この作家は苦手だ」と知ることができる。それは次の出会いへの確かな情報となる。この号を読み、「次はこの作家の単行本をチェックしてみよう」と思える作品が数本見つかった。それだけで、購入した価値は十二分にある。正直、雑誌はこうでなくてはならない。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

好みの作家が複数人掲載されているなら、雑誌がお得です。313ページで複数作家の作品を楽しめます。ただし、特定の作家の作品だけを繰り返し読みたいなら、後日発売される単行本を待つ方が合理的でしょう。この号ではkakao先生の3rd単行本が発売直前でした。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほぼ全ての作品が読み切り形式です。連載作品であっても、雑誌掲載時は一話完結に近い形になっていることが多く、今号から読んでも問題なく楽しめるでしょう。雑誌は新規読者獲得も意識した構成になっています。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

掲載作品によって内容は多様です。あらすじから推測する限り、明らかな地雷要素を全面に押し出した作品は少ないと思われます。ただし、タグに「NTR」とある「NTRチューバ―」という作品が含まれているため、NTRが苦手な方はその作品を避ける必要があります。他の作品は比較的スタンダードなシチュエーションが中心です。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

作品によりけりです。同棲カップルのイチャラブや引きこもり女子の更生など、シチュエーションを楽しむ作品もあれば、画力とエロ描写の質で勝負する作品もあります。全体的には、短いページ数で効果的にエロスを描く「実用性」に重点が置かれている印象です。ストーリー性を深く求めるなら単行本の方が向いています。

多様性こそが、雑誌の武器である

総合的にBランクと評価した。その理由は、一部の傑作と、多くの「そこそこ」な作品が混在する、まさに雑誌らしいバランスにある。全てがSランクの作品で埋め尽くされていればそれは奇跡だが、現実的ではない。むしろ、この「ばらつき」の中から自分の好みを発見するプロセスに価値を見出せる読者にこそ、この号はおすすめできる。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と、評価件数は少ないものの高評価を得ている。ページ数に対するコスパは非常に良く、一日かけてゆっくり多彩なエロスを味わいたい人にぴったりの一冊だ。久しぶりに「雑誌を買う楽しみ」を思い出させてくれた。

📊 総合評価
Bランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆