レビュー・徹底解説

👤誰向け?多彩な作風を一度に楽しみたい人
⚠️注意点特になし
おすすめAランク

正直に言うと、雑誌は「掘り出し物」探しだ

月刊誌を手に取る時、いつも思う。単行本とは違う、一期一会の緊張感がある。特に快楽天ビーストは、新鋭とベテランが混在する場だ。2018年9月号。表紙のぴょん吉先生が描く、ビール片手の小麦色ギャル。この一枚で、今月の「Vibe」が決まる。正直、期待は半分、不安も半分だった。297ページというボリュームに、全てがハズレということはないだろう。しかし、当たりを引くための労力は必要だ。雑誌レビューとは、まさにその「発掘作業」の報告である。

読み進める中で、多様性の海に放り込まれた

巻頭を飾るのは牡丹もちと先生のカラー作品だ。元アイドルとヘタレ俳優という設定から、女性上位の関係性が伺える。色味が鮮やかで、いきなり雑誌のクオリティの高さを感じさせてくれる。正直、画力だけでこのページをめくる価値はあると思った。続くkakao先生の「メディカルヘブン」では、体臭が好きなナースが登場する。タグから推測される「アイドル・芸能人」や「ギャル」とはまた違う、癖のあるシチュエーションが早くも展開される。

雑誌の面白さはここだ。オクモト悠太先生の「わからないよ!黒川さん」では、ヤキモチ焼きな巨乳管理人さんが。こっぺ先生の「誘い水」では、また別の淡い恋愛模様が。ページをめくるごとに世界がリセットされる。読者は次々と変わる作風とテーマに合わせて、気持ちを切り替えていく必要がある。これは単行本では味わえない、ある種の「チャンネル巡り」のような快感だ。自分が一番好きな「推し」の作家さんを、この中から見つけ出す旅でもある。

そして、新たな才能との出会いに至る

雑誌を読む最大の楽しみは、未知の作家との邂逅だ。今号で特に光っていたのは、初登場となる榎乃先生の「公開かくれんぼ」である。あらすじにある「皆に隠れてドキドキえっち」というフレーズが全てを物語っている。隠れている緊張感と、ばれるかもしれないスリル。その絶妙なバランス感覚が、ページから伝わってきた。こういう「発見」があるから、雑誌はやめられない。

もちろん、安部マナブ、八樹ひより、もものユーカといった実力派作家陣の作品も盤石だ。火鳥先生の「快楽ヒストリエ」で締めくくる構成は、読者を満足させてくれる。一冊で十数人の作家の「今」を凝縮して味わえる。これが297ページに込められた真の価値だ。思わず「この号、掘り出し物が多かったな」と唸ってしまった。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

目的による。特定の作家の作品だけを確実に読みたいなら単行本が良い。しかし、多数の作家の最新作を一度に楽しみ、新たな好みを見つけたいなら雑誌が圧倒的にお得だ。297ページでこの価格は、コスパという点では雑誌が優位と言える。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほぼ全ての作品が読み切り形式なので、問題なく楽しめる。雑誌掲載作品の特徴として、一話で完結するストーリーがほとんどだ。シリーズものは稀であり、あらすじからも連載作品の記載はない。どこから読んでも大丈夫。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

与えられたタグやあらすじからは、過度な地雷要素は見受けられない。主に「アイドル・芸能人」「ギャル」を題材にした作品が中心で、作風は全体的に明るめと思われる。ただし、雑誌内の個々の作品によって好みが分かれる描写はあるかもしれない。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

作家によって大きく異なるのが雑誌の特徴だ。巻頭カラーは女性上位というストーリー性の強い要素もあり、他にも恋愛模様を描く作品がある。一方で、明確なシチュエーションを楽しむ実用性重視の作品も混在する。バラエティに富んだ構成と言える。

多様性こそが、この雑誌の最大の武器だ

COMIC快楽天ビースト 2018年9月号は、一つの完成形ではなく、多様な「可能性」が詰まった箱である。一つの作家、一つの作風に固執しない。むしろ、その枠を飛び越えて様々な味を試すことに価値がある。表紙のエネルギッシュなギャルから、初登場作家のひそやかな恋愛劇まで、感情の振幅そのものが楽しめる一冊だ。外部評価(FANZA)で4.67点と高評価なのも納得の内容。これを読んで何も感じない作品が一つもないなら、あなたはもうかなりの上級者だろう。

📊 総合評価
Aランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆