ANGEL倶楽部 2019年1月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
正直に言うと、アンソロジー誌は不安だった
「ANGEL倶楽部」という誌名と表紙の爆乳イラスト。これだけで、ある種の期待は膨らむ。しかし、アンソロジー誌は当たり外れが大きい。豪華執筆陣と聞いても、全作品が自分好みとは限らない。特に外部評価(FANZA)が2.00点と低い点が気がかりだった。評価件数が1件とはいえ、何か致命的な欠点があるのではないか。390ページというボリュームは魅力的だが、その全てを楽しめるかどうか。正直、不安を抱えながらページを開いた。
読み進める中で、濃淡の波を感じた
最初に目に入るのは表紙を飾る大林森の美巨乳未亡人だ。あらすじ通り、旦那では満足できない熟れた身体の疼きが描かれる。ここから、各作家の個性が炸裂する旅が始まる。ドラチェフの「人妻童貞喰い」は、そのタイトル通りの肉弾劇だ。一方、デイノジや鬼島大車輪のカラー作品は、誌面に華を添える。初登場のなぐるふぁるのカラー作品も、新鮮な印象を与えてくれる。
しかし、タグにある「残虐表現」「鬼畜」「辱め」の要素は、一部の作品に強く現れている。拘束や羞恥を題材にした描写は、読者の嗜好を明確に分けるだろう。学園ものやバトル・アクションと銘打たれた作品も存在する。これらは、単純な日常ものとは一線を画すシチュエーションを提供する。全編を通して、濃厚でこってりとしたエロスが基調だ。だが、その濃さには波がある。正直、好みが分かれる作品も含まれていると感じた。
画力の格差が、時に物語を凌駕する
アンソロジー誌の特徴として、画力のばらつきは否めない。星野竜一、朝倉満、砂川多良といったベテラン作家の作画は安定している。肉体の描き込みや表情の歪みに、確かな技術を感じる。一方で、比較的新しい作家の作品では、画力がシチュエーションのインパクトに追いついていない場面もあった。ここだけの話、ページをめくる手が時折止まった。それは、描写の巧拙よりも、表現の方向性に対する戸惑いからだ。タグから推測される「鬼畜」や「辱め」の描写は、ある種の覚悟を持って臨む必要がある。
そして、一つの作品に全てが凝縮されていた
様々な作家の世界を渡り歩く中で、ある作品に強く引き込まれた。作者名は伏せるが、その作品には「拘束」「羞恥」「クンニ」といったタグが示す要素が見事に融合していた。単なる過激さではなく、心理的な屈辱と肉体的な快楽の境界線が曖昧になる。キャラクターのわずかな表情の変化や、身体の緊張と緩和の描き分けが秀逸だった。この肉感、どうやって描いてるんだ、と唸ってしまった。アンソロジー誌の醍醐味は、こうした「掘り出し物」との出会いにある。一つの傑作が、誌全体の印象を大きく左右する。この作品のために、この分厚い誌面をめくった価値は十分にあった。
購入前に知っておきたいこと
Q. 390ページでこの価格、コスパはどう?
ページ単価で見れば非常にコスパは良い。しかし、アンソロジー誌は全作品を均等に楽しめるとは限らない。気になる作家が複数人いれば、十分な元は取れるボリュームだ。
Q. 好みの作家だけ読むのは可能?
可能だ。目次や作家リストが充実しているため、好きな作家の作品から読むスタイルがおすすめ。ただし、異なる作家の作風に触れるのもアンソロジー誌の楽しみ方の一つ。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
タグから判断するに、「残虐表現」「鬼畜」「辱め」といった精神的・肉体的に過激な描写を含む作品が収録されているおそれがある。スカトロの記載はないが、苦手な方は注意が必要だ。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作品によりけりだが、全体的には「濃厚こってりエロス」を標榜する通り、実用性を強く意識した作品が多い。短編の中でシチュエーションと肉感描写を最大限に活かす構成が目立つ。
濃厚エロスの宝石箱、だが取扱説明書は要確認
「ANGEL倶楽部 2019年1月号」は、一言で言えば「濃厚エロスの宝石箱」だ。しかし、全ての石が万人に輝くわけではない。中には、鋭い角を持つ石も混じっている。タグが示す過激な要素を楽しめる読者にとっては、390ページはまさに宴の場となる。一方で、そうした描写を苦手とする人には、かなり厳しい内容だろう。外部評価(FANZA)が低い理由も、ここにあると思われる。総合的に判断し、過激な描写を厭わず、肉感的でこってりとしたエロスを求める読者に、Bランクとしておすすめしたい。自分の性癖の幅を試してみたい時には、ある意味で最適な一冊だ。
