アクションピザッツ2023年2月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
「ピザッツ」は、多様な性癖のショーケースだ
アクションピザッツ2023年2月号は、総ページ数372Pに及ぶアンソロジーコミックだ。あらすじにある「ナイスなスタイルのピザッツ娘」という言葉が示す通り、多彩なヒロインたちが登場する。連載陣には、ながしま超助、にしまきとおる、英丸、沙神よしつねなど、実力派作家の名前が並ぶ。これは単なる作品集ではない。その時々の作家たちが挑む「エロの現在形」を一冊に凝縮した、一種の見本市と言える。一つの世界に深く浸るというより、様々な味を試食するような楽しみ方が本領だ。
アンソロジー購入前に抱く、5つの疑問
Q. 本当に372ページも読む価値はある?
価値はある。ただし、その価値は「一つの傑作」ではなく「多様な選択肢」にある。全17作品が収録されており、必ずや好みの一作が見つかるボリュームだ。コスパという点では、文句のつけようがない。
Q. 新連載「HOT ROD DELUXE」の内容は?
にしまきとおるによる新連載で、センターカラーを飾っている。タイトルからは、アメリカンなカーマニアや不良少年少女ものの雰囲気が推測される。作者の画力と相まって、熱い展開が期待できる作品だ。
Q. 巻頭の「コンプラゆるゆる ちまりさん」は面白い?
ながしま超助による巻頭カラー作品だ。タイトルから、コンプライアンス(法令遵守)を題材にした、ゆるくもエッチな職場コメディと思われる。堅苦しいテーマをどう料理するか、作者の手腕に注目だ。
Q. 人妻ものや幼なじみものなど、ジャンルは偏ってる?
偏りは少ない。掲載リストを見ると、「柔肌母娘」「人妻エルフ」「幼なじみ荘」「露出」「家政婦」など、多岐にわたるタグが想定される。純愛からやや背徳系まで、幅広い性癖をカバーするバランスだ。
Q. 単行本未収録の読み切りはある?
アンソロジー誌の醍醐味はここにある。多くの作品が雑誌限定、または単行本化されるまでおあずけの読み切りだ。特に気に入った作家の単行本を待ちきれない人には、貴重な先行体験の場となる。
Q. 画風のバラつきは気になる?
気になる人には気になる。しかし、これがアンソロジーの面白さでもある。リアルタッチからデフォルメ系まで、様々な画風に触れられる。新しい好みの作家と出会える可能性に満ちている。
雑誌というメディアが持つ、熱量と実験精神
この号を読んでいて感じるのは、雑誌ならではの「熱」だ。単行本は完成形だが、雑誌掲載時は作家も手探りで挑んでいることが多い。新連載の初々しさ、読み切りの過激な挑戦、人気連載の安定感。全てが混在するのが雑誌の魅力である。特に、大嶋亮「AVデビューした人妻エルフは本気絶頂の夢を見るか?」のような奇抜な設定は、単行本の企画では通りにくいかもしれない。雑誌はそうした実験的な作品の貴重な発表の場なのだ。正直、この「人妻エルフ」のタイトルを見た時、思わずページをめくる手が早くなってしまった。作者はどこに向かうつもりなのか、純粋に興味をそそられる。
また、372ページというボリュームは、読む側にもある種の「遊び心」を要求する。全てを真剣に、順番に読む必要はない。気になる作家から読んでもいいし、表紙やタイトルだけで直感で選んでもいい。電車で読む場合は、周囲の視線にはくれぐれも注意したい。ページをめくった先が、いきなり強烈なカラー絵だった、というハプニングは日常茶飯事だ。これは忠告だ。
結論:多様な“肉”を味わう、美食家的な楽しみ方
では、アクションピザッツ2023年2月号は買いなのか?答えは条件付きだ。「一つの傑作を深く味わいたい」人には向かない。しかし、「今日の気分に合わせてエロを選びたい」「新しい作家を発掘したい」という美食家的な読者には、十分な価値がある。特に、掲載作家のファンや、アンソロジー誌を定期的にチェックする層にはおすすめできる。外部評価(FANZA)では5.00点(1件)と、現時点では高評価だが、評価件数が少ない点は考慮が必要だ。本レビュー評価としては、その時々の旬な作品に触れられる定期購読誌としての機能を果たしていると判断し、Bランクとした。画力のレベルは作家により差があるが、全体としては高い水準を維持している。この厚さでこの価格は、コスパという点では間違いなく「推せる」一冊だ。
