アクションピザッツ2022年10月号のレビュー・感想・徹底解説

レビュー・徹底解説

👤誰向け?新作を幅広く試したい人
⚠️注意点特になし
おすすめBランク

378ページに詰まった、多種多様な性癖の宝箱

言いたいことは山ほどある。だが、まずは落ち着いて聞いてくれ。これは一つの物語ではない。複数の作者が描く、多様なエロスの祭典だ。夏の熱気に身も心も蕩けたピザッツ美女たちが、あなたを待っている。人妻エルフ、発情メイド、双子、そして色仕掛けの会社員。この一冊を開けば、必ずやあなたのツボを刺激する一編が見つかる。雑誌という形式がもたらす、「発見」の楽しみがここにはある。

「発情熱」に支配された、濃厚で多様な世界

あらすじが「発情熱」と表現する通り、この号全体に漂うのは、抑えきれない欲望の空気感だ。しかし、その表現は千差万別である。いたちょう『セックスで解決 色仕掛け株式会社』は、ビジネスライクなシチュエーションで性を扱う。一方、大嶋亮『AVデビューした人妻エルフは本気絶頂の夢を見るか?』はファンタジー要素を強く打ち出している。かわもりみさき『発情メイドとご主人様』は王道の主従関係だ。共通するのは「熱」。だが、その熱の種類が作品ごとに異なる。純愛もあれば、背徳もあり、コメディタッチのものもある。この雑誌を読むとは、多角的な「発情」の形を巡る旅に身を投じることだ。自分が知らなかった性癖の扉が、パラパラとめくられるページの向こうに、きっとある。

新連載から人気作まで、見逃せない3大ポイント

378ページという膨大なボリュームの中から、特に注目すべき点を絞り込んでみた。

巻頭を飾る「問題解決」としてのセックス

新連載であり、巻頭カラーを獲得したいたちょう『セックスで解決 色仕掛け株式会社』は、コンセプトが秀逸だ。タイトルが示す通り、セックスを一種の「解決策」として提示するビジネスものと思われる。この設定の面白さは、日常と非日常の境界を曖昧にすることだ。オフィスという現実的な舞台で、非日常的な行為が「仕事」として進行する。そこに生まれる緊張感や、シチュエーションの意外性が最大の見どころとなるだろう。正直、このアイデアには参った。こういうのでいいんだよ、と思わせてくれる。

異世界ファンタジーと人妻の交差点

大嶋亮『AVデビューした人妻エルフは本気絶頂の夢を見るか?』は、タイトル自体が一つの物語を語っている。人妻、エルフ、AVデビュー。これらの要素が組み合わさる時、どんな化学反応が起きるのか。異世界転生もののパロディなのか、それとも現代にエルフが存在する世界観なのか。ファンタジー要素と現代の性風俗が融合する、唯一無二のシチュエーションが期待できる。この組み合わせの奇抜さに、思わずページをめくる手が早くなってしまった。

王道からマニアックまで、ラインナップの幅広さ

英丸の『蕩けるよめはは』や、かわもりみさきの『発情メイドとご主人様』は、比較的王道のジャンルを確実に押さえている。一方、石紙一の『不純グループ交』や、武林武士の『C・P・B』などは、タグから推測するに、よりマニアックな趣向を感じさせる。このバランスが雑誌の真骨頂だ。安心して楽しめる作品と、少し冒険心をくすぐられる作品が同居している。一冊で様々な「沼」の入口を覗ける、コスパの良さがここにある。

多作家の筆致を一度に味わう贅沢

雑誌レビューで重要なのは、画力の総合評価だ。ひとりの作家の力量ではなく、複数作家の表現力の「幅」を評する。今号では、新連載のいたちょうとポン貴花田がカラーを担当している。ここに編集部の期待が込められているのは間違いない。彼らの作画が、誌面を引っ張る原動力となるだろう。また、シオマネキ、鮫葉いくや、沙神よしつねなど、個性豊かな作家たちの「肉」の描き分けも見逃せない。同じ「柔らかさ」でも、作家によってその質感は全く異なる。378ページを読み通すことは、様々な画風による女性美の比較鑑賞に他ならない。画力だけで買う価値は、十二分にある。

購入前に知っておきたいこと

Q. 単行本と単話、どっちがお得?

「特定の作家を追いかけたい」なら単行本。「様々な作家の新作をいち早く、幅広く楽しみたい」なら間違いなく雑誌(単話)だ。今号には2つの新連載を含む16作品が収録されており、コスパと発見の楽しさでは雑誌が圧倒的である。

Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?

ほぼ全ての作品が単話完結、または連載初回であるため、問題なく楽しめる。雑誌の特性上、どの話から読んでも理解に支障はない。むしろ、気になった作家の過去作を探すきっかけになるのが雑誌の良さだ。

Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?

作品ごとのタグが明示されていないため断定はできない。しかし、ラインナップから推測する限り、過度なハードコア描写よりは、様々なシチュエーションを楽しむ作品が中心と思われる。特定の苦手要素が極端に突出している様子はない。

Q. ストーリー重視?実用性重視?

作品により大きく異なる。コンセプトが先立つ『色仕掛け株式会社』はストーリー性が強く、『蕩けるよめはは』などは実用性を重視した構成と思われる。一冊の中で両方の楽しみ方ができるのが、雑誌のバランスの良さだ。

多様性こそが最大の武器。エロ漫画の「現在地」を体感せよ

本レビュー評価はBランクとした。その理由は、一点の傑作というよりは「豊かな選択肢」に価値を見出せる作品群だからだ。外部評価(FANZA)では3.00点(1件)と、現時点では評価が定まっていない。しかし、これは多作家アンソロジーの宿命でもある。全ての作品が万人に刺さるわけではないが、その中に必ず光る原石は存在する。378ページというボリュームは、それを探す旅そのものを保証してくれる。エロ漫画の最新動向を一度にキャッチアップできる、情報源としての価値がこの雑誌にはある。さあ、ページを開いて、あなただけの一編を見つけ出そう。

📊 総合評価
Bランク
エロさ★★★★☆
画力★★★★☆
ストーリー★★★☆☆