アクションピザッツ 2022年4月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
多彩な「健康的なお色気」が詰まったアンソロジー
アクションピザッツ2022年4月号は、全370ページに及ぶ漫画雑誌だ。一冊で複数の作家による様々な作品が読めるアンソロジー形式である。あらすじには「健康的なお色気」という言葉が使われている。これは作品全体の方向性を示すキーワードと言えるだろう。雨に濡れた先輩との急接近から、夜の世界と昼の世界を生きる女性の葛藤、さらにはアニメオタクの転生劇まで、そのシチュエーションは実に多岐にわたる。顔を赤らめながらも頑張る「カワイイピザッツ娘」たちが、読者を様々な世界へと誘ってくれる。正直、これだけのボリュームでこの価格はコスパが良いと感じた。一つの世界観に飽きることなく、次々と新しい物語を楽しめるのがアンソロジーの最大の魅力だ。
雨の夜、濡れた制服の先輩が押し倒されるまで
ポン貴花田による新連載「あなたのものになりました」は、雨の中、制服が濡れた先輩との関係が急速に進展する物語だ。あらすじには「キス…押し倒すには時間などいらなかった」とある。つまり、緊張感のある日常から、一気に身体的な関係へと突き進む展開が期待できる。濡れた衣服が肌に張り付く描写や、恥じらいと欲望が入り混じった表情の描写に、作者の力量が発揮される場面だろう。この「時間などいらなかった」という表現からは、互いに抑えきれない感情の爆発が感じられる。思わず「こういうのでいいんだよ」と呟いてしまった。日常のほんの少しの隙間から生まれる、濃密な時間を描いていると思われる。
「資料にさせて」と頼むお姉さんの直球リクエスト
シオマネキの「資料にさせて」は、ある種の能動的な女性像を提示している。あらすじによれば、お姉さんが男の股間を見て「そのブツをおっきくしていただけますでしょうか」と頼むという。これは非常に直球なシチュエーションだ。一方が他方に一方的に迫るのではなく、「資料」という名目で協力を求めるという、少し捻りのある設定が興味深い。羞恥と好奇心が入り混じった、独特の空気感が作品の見どころとなるだろう。タグからは明確な傾向は読み取れないが、あらすじのトーンからは、コミカルでありながらも実用的な描写が期待できる。こういう小気味よい展開は、アンソロジーのアクセントとして心地よい。
アニメの集合知を手にした男の無双劇
ながしま超助の「アニメダイバーZ」は、いわゆる「転生」や「異世界」の要素を取り入れた作品だ。主人公のゼットは、あらゆるアニメファンの集合知が手に入るアニメ界に転生してしまう。そして「あらゆるアニメの能力が僕の手に!」という状態になる。これはまさに無双劇の始まりを告げる設定である。アニメ作品のパロディやオマージュが随所に散りばめられ、オタク層には特にウケる要素が満載だろう。エロ漫画としての本筋とは別に、こうしたサービス精神旺盛な作品が挟まれることで、雑誌全体のテンポが良くなっている。この話の画力とギャグセンスには、期待が高まる。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話)そのものです。370ページというボリュームは単行本並みですが、複数作家の作品をまとめて読める点が最大の利点。特定の作家の単行本を追うよりも、様々な作風を試したい人に向いています。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
ほとんどの作品は読み切りまたは連載初回であり、前提知識は不要です。ただし「アクションピザッツ」という雑誌自体はシリーズ刊行物なので、定期購読している読者には馴染みの作家がいる可能性はあります。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじから推測する限り、過度なハード要素はなさそうです。「健康的なお色気」という表現がされており、全体的に明るくカジュアルなトーンの作品が中心と思われます。ただし個々の作品の詳細までは不明です。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
作品によりけりです。転生モノや社会派風の作品はストーリー性が、直球なシチュエーションものは実用性がやや強く感じられます。バラエティに富んでいるので、両方の楽しみ方ができるアンソロジーです。
気軽に多様な「エロ」を味わうための一冊
本レビュー評価はBランクとした。その理由は、そのボリュームとバラエティの豊富さにある。一つの作家、一つの世界観に全てを賭ける必要はない。雨の日の切なさから、アニメパロディの痛快さまで、様々な「エロ」の楽しみ方が詰まっている。外部評価(FANZA)では3.00点(1件)と、現時点では評価が定まっていない状況だ。しかし、これは評価件数が極端に少ないためであり、作品の質を直接反映した数字とは言い難い。370ページという厚さは、読者にたっぷりと楽しむ時間を約束してくれる。特定の性癖に深く沈潜するよりも、軽やかに様々なシチュエーションを渡り歩きたい時に最適な一冊だ。久しぶりに「雑誌をパラパラめくる」という古典的だが楽しい体験をさせてくれた。
