COMICネクロシスvol.28のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
リョナ界のキングと女帝が集う、狂気のアンソロジー
「東洋一のゴアグロ誌」を自称するリョナ専門アンソロジーが第28弾を迎えた。表紙は江黒元気が描く「殺●鬼に殺されそうな委員長」。そのインパクトは本誌の内容を象徴している。bowalia、原崎、速水くろらリョナ界を代表する作家陣が集結。全9作品で贈る165ページの漫画本編に加え、特別グラビア20ページを収録した大ボリュームだ。ギロチン、大蛇、電波系殺●鬼。多様な狂気が詰め込まれた一冊の扉を開けよう。
口にくわえた縄が命綱、ギロチンデスゲーム
原崎による「くわえギロチン」は、極限の状況下での凌●を描く。口にくわえた縄を離せばギロチンが落ちる。自分と友の命を懸けたデスゲームが始まる。この状況でアナルやマ●コを責められるヒロインの心理描写は、タグにある「拘束」と「鬼畜」の要素を強く感じさせる。命の危機と性的興奮が交錯する緊張感は、リョナジャンルの核心と言えるだろう。落ちるのは首か、それともメス堕ちか。読者は息を詰めてページをめくることになる。
海底に眠る耳と、流れ着く惨殺死体
速水くろの「ゴア・ロア」は、ホラーとファンタジーの要素が色濃い。壇ノ浦の海底に眠る「耳なし芳一」の耳が題材だ。そこは「人間溜まり」として霊が集う場所であり、フレッシュな惨殺死体が流れ着く。タグの「ホラー」と「残虐表現」が存分に発揮される世界観と思われる。歴史的逸話にグロテスクな解釈を加えるその発想力には、思わず「こう来たか」と唸ってしまった。非日常的な恐怖とエロスの融合を期待できる。
神の声に導かれる?電波神父の妄執
森園みるくの「ルナティックマーダー case4」は、実在した猟奇事件を下敷きにしている。1913年NYで起きた妊婦殺害事件。犯人は神父で、「神の声が聞こえた」「神に命じられた」と供述したという。この「鬼畜」かつ「電波系」な設定は、狂気の論理で突き進むキャラクター像を強烈に印象付ける。神への信仰と歪んだ愛欲、殺戮が絡み合う様は、タグの「バトル・アクション」とはまた違う、心理的な戦いを感じさせる。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作はアンソロジーコミック(雑誌)の一巻です。単話での購入は想定されていません。195ページというボリュームは単行本並みであり、複数作家の作品を一度に楽しめるコスパの良さが魅力です。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
各話は基本的に独立した短編です。ただし、「人間損壊 第7話」「ルナティックマーダー case4」など連載作品も含まれるため、完全な理解には前回分が必要な場合もあります。しかし、単体でも充分に楽しめる構成です。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
「残虐表現」「鬼畜」「拘束」のタグが示す通り、過度な暴力描写は多数含まれます。臓物描写や惨殺シーンが苦手な方には明らかに不向きです。NTRやスカトロについてはあらすじからは不明ですが、リョナ作品であることを考慮すれば、精神的な陵辱要素はおそらく存在します。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
リョナ(凌●虐)というジャンル特性上、過激な描写そのものが主眼です。しかし、速水くろ作品の歴史改変や森園みるく作品の猟奇事件モチーフなど、ストーリー性にこだわる作家の作品も散見され、バラエティに富んでいます。
狂気の饗宴、その先にあるもの
本作は、リョナというニッチでハードコアなジャンルに特化したアンソロジーだ。普遍的な「幸福なエロ」とは対極にあるが、そこには確かな需要がある。各作家が持つ「狂気」の表現方法は実に多様で、読む者はそのバラエティ自体を楽しむことになる。195ページというボリュームは、ある種の祭典に足を踏み入れるに相応しい。ただし、これは確実に選ばれた読者への贈り物だ。リョナ愛好家にとっては、作家陣の顔ぶれだけで即買いの価値がある。一方、この手の描写に耐性のない方がうっかり手を出すと、間違いなくトラウマを負う。ジャンルへの固執と猛執が生み出した、純度の高い一冊である。
