COMIC LO 2018年11月号のレビュー・感想・徹底解説
レビュー・徹底解説
「小柄で可愛い」の一点に特化した、専門誌の矜持
「ちいさくてかわいい女の子のエッチな漫画が読みたい」。その一点の欲求に、一切の妥協なく応える雑誌がここにある。それがCOMIC LOだ。あらすじにもある通り、これは「普通のエッチ漫画」ではない。ロリコン編集部が、ロリコン作家のために作り、ロリコン読者に届ける、極めて特化された専門誌。2018年11月号は、その編集方針が色濃く反映された一冊と言える。388ページというボリュームは、単なるページ数以上の密度を感じさせる。創刊から10数年、表紙を描き続けるたかみち先生のイラストは、この世界の「顔」として確固たる地位を築いている。これは、覚悟して読んでほしい。特定の性癖に深くコミットする、ある種の聖域のような雑誌なのだ。
| 作品名 | COMIC LO 2018年11月号 |
|---|---|
| 形式 | 漫画雑誌(アンソロジー) |
| 主なタグ | マンガ誌, 小柄 |
| ページ数 | 388P |
| 発売日 | 2018年10月 |
| 外部評価(FANZA) | 4.00点(4件) |
本レビュー評価(S/A/B/Cランク)の内訳:
- 作画・画力: ★★★★☆
- エロさ・実用性: ★★★★★
- ストーリー・バラエティ: ★★★★☆
「LOでしか掲載できないだろコレ!」の濃密な388ページ
この号の魅力は、何と言ってもそのバラエティの豊かさにある。あらすじにも「激甘ラブラブからハードな陵●まで」とある通り、一つのテーマ(小柄・可愛い)の中に、多様なシチュエーションと表現が詰め込まれている。これは単なるアンソロジーではなく、編集部の強い意志によるキュレーションの結果だ。各作家が「小柄」という制約の中で、いかに独自性を発揮するか。その挑戦の軌跡が、ページをめくるごとに現れる。
王道から実験作まで、作家の個性が炸裂
掲載作家を見れば、その層の厚さがわかる。チグチミリ、ぽんぽんイタイ、さつよといった人気作家から、クジラックス、三澄ツバキ、ねりうめなど、個性的な作風で知られる作家までが一堂に会する。例えば「いもうといぢり」(ねりうめ)や「続・私とお兄ちゃん」(三澄ツバキ)といったタイトルからは、近親ものの甘くもどこか危うい雰囲気が推測できる。一方で、「ストップウォッチ防水¥980」(みんなだいすき)のような、一風変わったタイトルも目を引く。ここには、商業誌ではなかなか見られない、作家の「遊び心」や「実験精神」が存分に発揮されている。正直、この雑誌だからこそ実現した作品群だと思った。
たかみち表紙の「芸術」と、多彩な画風の饗宴
表紙を飾るたかみち先生のイラストは、もはやこの雑誌の代名詞だ。あらすじで「芸術といわれるほどの人気」とある通り、その繊細で可憐な描写は、誌面の世界観を一瞬で規定する力を持つ。そして誌面内では、たかみち先生の世界観とはまた違う、各作家の個性あふれる画風が楽しめる。小柄な女の子を描くといっても、そのアプローチは千差万別。柔らかくふんわりとしたタッチもあれば、くっきりとしたラインで描かれることもある。この画風の多様性こそが、388ページを飽きさせない秘訣の一つだろう。1ページ1ページ、描き込まれた「可愛さ」の表現に、作画カロリーの高さを感じずにはいられない。
シチュエーションの幅広さが生む、意外な発見
「激甘ラブラブ」と「ハードな陵●」という対極的な要素が同居するのは、ある意味この雑誌の真骨頂だ。読者は自分の好みのシチュエーションを探すことも、あえて未知の領域に足を踏み入れることもできる。例えば「幸せのコッペパン」(ポンスケ)や「ゆかの夏休み」(はやけ)といったタイトルからは、ほのぼのとした日常の中のほのかなエロスが想像される。一方で、タグには明記されていないが、あらすじの表現から推測するに、ある種の支配と従属、羞恥プレイに近い描写も含まれている可能性がある。ただし、あらすじで「少女に怪我させたりするような展開はありません」と断られているので、過度な暴力描写はないと思われる。このバランス感覚が、専門誌としての品格を保っている。
購入前に知っておきたいこと
Q. 単行本と単話、どっちがお得?
本作は雑誌(単話の集合体)です。388ページで複数作家の作品が読めるため、コスパとバラエティの面では非常に優れています。特定の作家の単行本を追うよりも、まずはこの雑誌で様々な作風に触れるのがおすすめです。
Q. 前作やシリーズを知らなくても楽しめる?
ほとんどの作品は短編で完結しており、単体で楽しめます。「続・私とお兄ちゃん」などシリーズ物も含まれますが、その号だけでも理解できるように作られていることがほとんどです。雑誌としての入り口としては最適です。
Q. 地雷要素(NTR、スカトロ、暴力等)はある?
あらすじによれば、過度な暴力描写(少女に怪我をさせるような展開)はないと明記されています。ただし「ハードな陵●」との表現があるため、心理的なプレッシャーや羞恥を扱った作品は含まれる可能性があります。スカトロなどの特殊描写は、この号のタグやあらすじからは推測できません。
Q. ストーリー重視?実用性重視?
両方の要素が高い次元で融合しています。各短編にはしっかりとしたシチュエーションとキャラクター性があり、物語として成立しています。同時に、専門誌としての強い目的意識から、実用性も十二分に考慮された描写がなされています。ストーリーを楽しみつつ、実用にも耐えるバランスの良さが特徴です。
COMIC LO 2018年11月号を手に取るべき人は?
この濃密な一冊は、全ての人に勧められるものではない。しかし、以下の条件に当てはまるなら、間違いなく価値がある。
☑ YES!買い
- 「小柄で可愛い」という特徴に、強い興味と愛着がある。
- 同じテーマでも、甘いものからハードなものまで、様々なアプローチを楽しみたい。
- 多数の作家の画風や作風を一度に味わい、新たな好みの作家を発掘したい。
- 388ページというボリュームを、コスパの良さと感じられる。
☐ NO。様子見
- 「ロリ」や「小柄」というジャンル自体に、全くピンと来ない。
- 極めて特化された内容に、ある種の抵抗感を覚える。
- 一つの長編ストーリーを深く追いたいので、アンソロジー形式は物足りない。
専門誌のクオリティが証明する、一点集中の美学
COMIC LO 2018年11月号は、「一点集中」の美学が生み出した、高い完成度のアンソロジーだ。外部評価(FANZA)でも4.00点と高評価を得ており、そのクオリティは多くの読者に認められている。掲載作家の力量、編集の方向性、そして何より「ちいさくてかわいい女の子」への並々ならぬ愛情が、388ページの隅々にまで行き渡っている。これを読めば、なぜこの雑誌が「時代の最先端と性道徳の最前線を行く」と評されるのかが腑に落ちるだろう。特定の性癖を深く、真摯に、そして多彩に描くことの可能性を、存分に示してくれる一冊だ。
